【慶良間諸島】渡嘉敷島・阿嘉島・座間味島でのダイビング

【慶良間諸島】渡嘉敷島・阿嘉島・座間味島でのダイビング

ダイバー憧れの地である慶良間諸島。アクセスするには沖縄本島の那覇泊港から高速船かフェリーで島に行くのが一般的です。高速船は「阿嘉島と座間味島行き」と「渡嘉敷島行き」は船が違うので気をつけなければなりません。また、夏場と冬場では便数も変わってきます。

座間味方面に限って言えば、夏場は那覇発の1便、離島発の最終便は混み合います。予約段階で満席になりますので、インターネットで予約をきちんと取る必要があります。

那覇発の1便に乗ると、現地ですぐに2~3ダイブはできますし、離島発の最終便なら島滞在の最終日もショップによっては3ダイブすることも可能です。沢山潜りたいのなら高速船の予約は重要です。

予約の順番としては、現地の宿→高速船→飛行機が良いでしょう。島宿泊の場合、特に人気の宿はすぐに予約で満室になります。日程を決めたなら、まずは宿の手配をすることをおすすめします。

那覇宿泊からでも慶良間諸島に行くツアーは毎日開催されていますが、那覇からのツアーだと、特に阿嘉島・座間味島の内側のポイントには潜ることができません。島の外側のポイントしか潜ることができないので、人気ポイントに行けないこともありえます。慶良間で潜りたいなら島宿泊をおすすめします。

今回は、慶良間諸島ダイビングについて「阿嘉島・座間味島エリア」と「渡嘉敷島エリア」に分けて、その魅力についてお伝えします。

1.渡嘉敷島エリア

渡嘉敷島のおすすめダイビングスポット①アリガ―(ケーブル)

様々な魚を見ることができるポイントとして「アリガー(ケーブル)」があります。かつてはサンゴがびっしりあったポイントのようですが、近年の温暖化の影響なのか、サンゴは傷んできているとガイドさんが話していました。しかし、生物はたくさん住んでいて、フィッシュウォッチングポイントとしては最適です。

写真のようにハマクマノミを含むクマノミ類は確実に見られますし、どういうわけか、筆者が潜ると「オオモンカエルアンコウ」の黒いバレーボールほどの大きい個体を見かけることが多く、ログブックを見ても毎回この魚の名前が記録されています。

また、春先からはウミウシが多く見られるポイントです。根の周りをゆっくりと見て回ってください。大きめのものからミリ単位のものまで、またきれいな色のものから擬態して見つけにくいものまで多くの個体を見ることができます。

筆者が潜ったときは、下の写真の「ダイアナウミウシ」が登場しました。色がとてもきれいなかわいい個体でした。

渡嘉敷島のおすすめダイビングスポット②パナリ

また、好きなポイントに「パナリ」というところがあります。ここはサンゴが元気でとてもきれいです。サンゴ礁に住む小魚をゆっくり見てまわるのもとても楽しく、ゆっくりとしたダイビングが楽しめます。

サンゴ礁がとてもきれいですし、サンゴのまわりは白い砂地が広がっています。中世浮力をうまく取り、ちょっと俯瞰気味に上からサンゴを見てみるのも面白いです。すると写真のような風景を見ることができます。

これぞ沖縄の海という感じです。簡単に上から風景が見られるのもダイバーの特権です。ぜひこんな風景を楽しんでほしいです。

もちろん、これだけサンゴがきれいなポイントですので、小さな生物が多いことは言うまでもありません。サンゴの周りだけではなく、砂地にも多くの魚がいますので、じっくりと探してみてください。

筆者が潜ったときには、「フジナミウミウシ」がサンゴの周辺をお散歩していました。まだ小さな個体でしたので、とてもかわいかったです。

サンゴの上では「ホシゴンべ」がのんびりしていました。多くのダイバーが潜りに来ていたので魚も見物に来たのでしょうか。あるいはサンゴが傷つかないように、パトロールをしていたのでしょうか。

いずれにしても、サンゴを折らないように気を付けてダイビングを楽しまなければなりません。

渡嘉敷島のおすすめダイビングスポット③とかしくビーチ前

ウミガメが見たい方におすすめなのが、「とかしくビーチ前」です。高い確率でウミガメに会うことができます。
もし運が悪く、ウミガメに出会えなくてもあきらめる必要はありません。ダイビング後に、とかしくビーチでシュノーケルをしても、ウミガメに出会えるチャンスがあるのです。

夏場には、ライフジャケットを付けた親子連れのシュノーケラーが、ビーチでウミガメを見つけて歓声を上げている風景をよく見かけます。写真のように、間近で大きなウミガメを見ることができるかもしれません。

素潜りが苦にならない方ならシュノーケルでも十分楽しめますが、私はじっくり写真を撮りたかったのでタンクを背負って潜っています。

ウミガメは水面近くを泳ぐことも普通にありますので、シュノーケルで大接近することも珍しくありません。写真のように触れる距離までカメの方からやってくることだってありえるのです。夏の思い出作りにもなるのではないでしょうか。

渡嘉敷島のおすすめダイビングスポット④運瀬

大物が沢山見たい場合は「運瀬」というポイントがあります。ここは本島からも多くのダイバーがやってくるポイントです。水中にある根の周辺を潜りますが、当たるとイソマグロやギンガメアジの群れを見れる、迫力あるポイントです。

しかし、流れるときは強烈で、一部のダイバー仲間では「激流の運瀬」と聞けば、もう身動きが取れないほどの流れだったのだなと理解ができるほどです。中級以上のレベルの方のみおすすめです。

写真は.まだ何とか身動きができる流れの時に悠々と泳いでいた「ギンガメアジ」の群れです。フィンキックを思いきりしてようやくその位置に留まれる流れでした。フィンキックをストップしたら、一気に流されてしまったでしょう。

大物ポイントは潮が流れないと何も出てこず、ただ青い海だけしか見られなかったということも珍しくありません。ガイドさんから「けっこう流れていますよ」と話があれば、覚悟は必要になると思います。

 

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2.阿嘉島・座間味島エリア

回遊魚が狙える「黒島北」や、かつてサンゴがとても綺麗だったと「パライソ」というポイント周辺が多かったのですが、中でも「ドラゴンレディ」というポイントはスカシテンジクダイが多く群れて綺麗だったのを覚えています。

戦時中の戦闘機の残骸が残っているポイントですが、もう飛行機の原型は全く見られず、鉄の塊のようなものがあるだけです。

周辺は砂地ですので、時にヒメオニオコゼが潜っていることがあります。周囲を確かめないで手をつくと、刺されることもありますので気をつけてください。

それでは、島宿泊で潜れるポイントをいくつかお伝えします。

阿嘉島・座間味島のおすすめダイビングスポット①ニシバマ

やはり絶対に潜ってほしいポイントが「ニシバマ」です。砂地のきれいなポイントで、水深25m前後のところにある「アザハタの根」は多くのスカシテンジクダイと赤いアザハタ、さらに青い海がとてもマッチしてワイド写真には最高の場所です。

写真の時のように、アザハタがやる気を出して活発な時は最高ですが、お休みモードで、砂地でのんびりしているときもあります。その時は残念ですがワイド系の写真はあきらめ、根に住む様々な生き物を見ることをおすすめします。

アザハタが元気な時でも、ある程度楽しむことができたときは、ぜひ根に住む小魚を見てほしいと思います。この根には実に様々な住人が住んでいて、ダイバーを出迎えてくれるのです。

クリスマスの頃には体のカラーリングからよく写真がアップされるのが「ホワイトソックス」というエビです。まだ和名がついていません。運が良ければ巣穴から出てきて、愛想よくモデルになってくれます。

他にもバイオレットボクサーシュリンプやホワイトソックスといったきれいな甲殻類も豊富ですし、タテジマキンチャクダイの幼魚やミナミハコフグの幼魚といった人気者にも出会えるチャンスがあります。あっという間に時間が過ぎてしまいます。水深があるのでコンピューターの指示は守りましょう。

砂地の上を移動しながら水深を上げていきます。砂地にもたくさんの生物がいますよ。写真は「アカハチハゼ」です。ペアで仲良く泳いでいました。

浅瀬に戻ると、きれいなスズメダイの群れが出迎えてくれます。

安全停止を兼ねて、この風景を楽しむことができます。沖縄の明るく、青い海を思いきり堪能して欲しいポイントなのです。

次に、「アダン下」というポイントをお知らせします。

阿嘉島・座間味島のおすすめダイビングスポット②アダン下

タイミングが合えば、キンメモドキの大きな群れに出会えます。しかもこのポイントのキンメモドキは1匹1匹が大きいのが特徴です。青い海とキンメモドキの群れはとてもよく合うのです。

もちろん、捕食されてしまうこともあるので、数が激減しているときもあります。しかしいつの間にか復活しているので、自然のたくましさを感じます。
この場所だけで、写真を写したり、魚を観察したりで、ダイビング時間のかなりを使って遊べます。もちろん他にも魚は沢山いますし、魅力あるポイントです。

阿嘉島・座間味島のおすすめダイビングスポット③久場島

天気と海峡が良ければ行って欲しいポイントに「久場島」があります。この島の周辺ポイントもきれいで行けるときはリクエストをしています。

潮通しがいいので、透明度も高いですし、ドーンと深い海の中層を泳ぐようなアドベンチャー気分を味わえるポイントもあります。阿嘉島と座間味島周辺とは少し違った雰囲気を楽しめます。

水路の両端にびっしりとイソバナやウミウチワが見られるこの場所も久場島です。青くて幻想的な風景もあちこちで見られます。船での移動時間はややかかりますが、島宿泊だからこそ行けるポイントだと思いますので、ぜひリクエストして欲しいです。

どのポイントを潜っても、こうしたスズメダイが沢山群れる場所はあります。浅瀬で安全停止時間も退屈することなく、ずっと楽しめることが嬉しいです。

阿嘉島・座間味島のおすすめダイビングスポット④海底砂漠

最後に座間味島の南側にある「海底砂漠」をご紹介します。ここは真っ白の砂地が一面に広がるポイントです。青い海と白い砂だけのポイントと言っても過言ではないでしょう。そこに太陽が差し込む風景はまさに異次元空間です。

そんな異次元空間に浮かんでいるだけでも不思議な気分になり十分楽しめます。自分の悩みなんて、ぜひ体験してほしいダイビングです。

それだけでは物足りないというダイバーの方には、ぜひ砂地の生物で楽しんでほしいです。特に「ヤシャハゼ」は濁りのないここで写すとクリアに撮ることができます。ある程度遠くからでも泳いでいる様子がわかりますので、写真を撮らない方にもそのかわいさやきれいさは見てほしいです。

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慶良間諸島ダイビングのまとめ

慶良間諸島のダイビングについてまとめてみました。

もちろん、他にも多くの魅力あるポイントがあります。当たったときは大迫力の大物パレードが期待できる「下曽根」もリクエストが多いポイントです。

また、人気のナカモトイロワケハゼが見られるポイントもあります。かわいい魚ですが、水深がやや深いのと、風に弱いポイントなので、タイミングが合いそうならリクエストしてもいいと思います。

ダイビングの後は、それぞれのショップ独特のスタイルでログ付けを楽しまれてください。おいしいお酒ももちろん一緒に。ゆっくりと流れる時間を感じながら、島宿泊ならではの贅沢を楽しまれて欲しいと思います。

旅の参考になれば嬉しいです。

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