【厳選15選】メキシコのセノ―テおすすめダイビング!セルフ潜水ツアー

【厳選15選】メキシコのセノ―テおすすめダイビング!セルフ潜水ツアー

メキシコにあるセノーテは、RPGゲームのような感覚があります。

スキューバダイビングといえば海を連想されるかと思いますが、淡水域でのダイビングも世界のあらゆる場所で行われています。川、湖はもちろん、ドイツの採石場でダイビングのライセンスを取ったというダイバーいます。釣りやカヤックなどのアクティビティと同様に、ダイビングでも淡水域を楽しむことが出来るのです。

淡水ダイビングとして有名なスポットの一つに、メキシコの『セノーテ(Cenote)』があります。セノーテとはマヤの言葉で自然に出来た聖なる泉のことを指し、ユカタン半島に6,000ヶ所以上も実在しているそうです。レジャーダイバー向けセノーテから、泳力に自信のないシュノーケラーでも楽しめるセノーテまで、実に多様です。

セノーテは、RPGのようにスタンプラリーを巡ることも楽しめるダイビングスポットです。高い透明度、光のカーテン、鍾乳洞が有名なセノーテですが、その多様性も魅力の一つだと思っています。

ダイビング禁止・ライフジャケット着用必須だったり、完全に洞窟タイプだったり池のように空と面していたり、見られる生物も異なります。数ヶ所のセノーテを訪れると「さっきのセノーテは○○だったのに、こっちのセノーテは△△だ!」と、いつしかRPGゲームを攻略しているような感覚でセルフセノーテ巡りに没頭していました。セノーテによって、水中の景色も周囲の景色も変わるのです。

今回は王道のセノーテから、ツアー会社のプランには絶対に入らないセノーテまで、2週間で20以上ものセノーテを巡ったダイバーが、各地のセノーテを紹介します。ダイビングで堪能した2ヶ所と、シュノーケルで巡った13ヶ所をピックアップしました。徐々にマニアック度が増していき、セノーテではこんな写真も撮れます、ということもご紹介もしていきたいと思います。

 

目次

セノーテのダイビング1.有名どころはやっぱり綺麗『グラン・セノーテ(Gran Cenote)』

「セノーテといえばグラン・セノーテ!」というほど有名なセノーテです。鍾乳洞の洞窟・光のカーテン・抜群の透明度と三拍子が揃い、街からのアクセスも良いので、個人でもツアーでも多くの方が訪れます。ダイビングも楽しめるセノーテですが、ライフジャケットを着用したシュノーケラーが圧倒数います。セノーテの美しさを最も堪能できるスポットと言っても過言ではありません。

鍾乳洞の洞窟から外を見た時に、太陽光による光のカーテンに出会えます。足の届くエリアは一部のみですが、洞窟の中までもロープが張られているので、初心者の方でも楽しみやすく、そして最高峰に美しいセノーテです。

水中ライトもしくはカメラのフラッシュを使用すると、真っ暗な洞窟内の鍾乳洞も見ることが出来ます。水底の砂が舞ってしまうことを避けるために、フィンの着用は禁止されています。水底まで潜ることは簡単ですが、海水と違って淡水は浮きにくいので、浮上の体力を残すことも忘れずに。

カンクンから130km南下したトゥルム(Tulum)の街から5kmほどなので、トゥルムの街からレンタサイクルでアクセス出来ます。セノーテのコンディションが一番良い時間帯は、水底の砂が舞っていない朝一番です。

施設内のお手洗いの蛇口がユニークでした。施設も整っているので、私が訪れたセノーテの中で最も入場料の高いセノーテでした。日本円にして約600円弱でした。

費用:シュノーケル、エリア:トゥルム、料金:150ペソ

セノーテのダイビング2.体験ダイビングやビギナーダイバーにオススメ『セノーテ・カーウォッシュ(Cenote Car Wash)』

セノーテ・カーウォッシュは、池のように開放的なセノーテです。頭上が覆われた洞窟タイプと違い、常に太陽光が刺しているので、水中という異空間に行く恐怖心は薄れるのではないでしょうか。

ダイビングも開催されているので、ライセンスを取ったばかりというダイビング初心者から、全くの初めてという体験ダイビングまで楽しめるセノーテです。ロープも張ってあるので、泳力に自信の無い方でも楽しめるポイントになっています。

洞窟はありませんが、水中植物が楽しめます。何百ヶ所と実在するセノーテですが、この水中景色が見られるセノーテは非常に珍しいです。モネの池のイメージに近いかなと感じました。

水中の枯れ木の周りには、魚の群れも確認出来ました。良い隠れ家になっているのでしょうね。波も立っていなかったので、空を飛んでいるようなシルエット写真を撮ることが出来ました。一人旅でしたが、タイマーセットしたカメラを5m潜って水底に置いて、このような撮影をしました。

こちらの敷地内のトイレ、排水先は直で地面でした。自然の力で分解する、とてもエコなトイレです。先ほどのグラン・セノーテから4kmほどなので、両方訪れることを強くオススメします。水中景色が全く異なる2ヶ所ですが、どちらも同じセノーテなのです。

費用:シュノーケル、エリア:トゥルム、料金:50ペソ

セノーテのダイビング3.アドバンスライセンス必須、雲に飛び込む『セノーテ・アンヘリータ(Cenote Angelita)』

セノーテは個人で沢山巡りたかったことと、ダイビングは費用が倍以上かかってしまうので、9割をシュノーケルで周っていました。しかし、ダイビングでしか楽しめないダイビングスポットもあります。その一つが、このセノーテ・アンヘリータでした。見た目は普通のセノーテですが、縦に長い穴を潜行していくと驚きの景色が広がっていました。

少し不気味なこの雰囲気、これも水中の景色です。この白いモヤモヤした部分は硫化水素の層になっており、この白い層を抜けた下には海水が溜まっています。淡水と海水では比重が異なるため、このような不思議な景色が生まれているのです。

まるで雲の中に潜っていくような感覚を味わうことが出来ます。この白い層に入って行くと、周囲全てに白い靄(もや)が掛かったような視覚になりました。方向感覚を失いやすくなりますので、定期的に雲の外へ顔を出すことをお勧めします。

水深30mを越えるので、太陽の光もあまり届かず薄暗い雰囲気の中、腐ることの無い木が雲の中から生えています。この不気味な雰囲気はまるで、肝試しダイビングでした。

多くのダイバーに経験してもらいたい世界的にも珍しいダイビングスポットスポットですが、この雲の層は水深30mを越えた辺りに出現します。始めに取得するオープン・ウォーター・ライセンスでは18mまでしか潜ることが出来ない為、その次のレベルのアドバンスド・オープン・ウォーター(通称アドバンス)のライセンスが必要です。

ダイビングライセンスに関する記事は以下にまとめております。

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オープン・ウォーターのライセンスよりも取りやすいライセンスですので、是非チャレンジしてみてください。セノーテ周辺には日本人経営のダイビングショップも多くあり、セノーテを潜りながらアドバンスライセンスの取得も可能です。

水深が深いため、身体に悪影響を及ぼさないようなゆっくりとした浮上が必要です。縦に長い穴の周りを観察しながら、光を目指して浮上していきます。ダイビング中はずっと暗めの視界でしたが、水面から顔を出すとメキシコの眩い太陽に照らされ、無事に地上に帰って来たことを実感しました。

ダイビングに参加する際は、事前にダイビングショップでの予約が必要です。カンクン周辺は日本人ガイド常駐のダイビングショップも多いでので、予約からガイドまで日本語で受けることが出来ます。私は宿泊したトゥルムの宿に併設していたダイビングショップで申し込みをしました。カラフルな建物がメキシコの青い空に映えていました。

費用:ダイビング、エリア:トゥルム、料金:ダイビング料金に含まれていたため不明

セノーテのダイビング4.是非ダイビングで経験してほしい、宙を飛ぶ『セノーテ・カラベラ(Cenote Calavera)』

こちらは個人でもシュノーケルで利用できるセノーテでしたが、ダイビングショップのガイドさんにオススメされたので2本目のダイビングスポットに選びました。カラベラとはガイコツを意味し、こちらは洞窟タイプのセノーテです。

最新深度は13mと浅めですが、ダイビング中は頭上も閉鎖された状態になるため、マスクに水が入るなどのトラブルにも冷静に対処出来るような経験値は必要です。一度潜ったらエキジットまで浮上は出来ないものだと、心得ておきましょう。

エントリー(入水)はとても豪快で、2mほどの高さから飛び込んでエントリーをします。この穴がセノーテ・カラベラの入り口です。この穴からドーナツの輪状に洞窟が広がっているので、洞窟を泳ぎながらも左右どちらかから光は刺しているようなケイブダイビングです。

度胸試しから始まるこのダイビング、600本潜ってきた中で一番印象に残ったダイブサイトでした。どこのダイビングスポットが好きだったか聞かれたら、真っ先に「セノーテ・カラベラ」と答えます。透明度100mと言われているセノーテですが、まさにここカラベラで実感しました。淀みが一切なく、波も無いため、水が止まった状態です。

果てしなく見渡すことが叶い、自分の視力の限り洞窟を見渡すことが出来ました。これは地上と同じような感覚で、水の存在を全く感じませんでした。こんな澄んだ世界を泳いでいると、宙を飛ぶってこういう感覚なのだと思いました。

とても不思議な感覚で、第六感とか第三の目とか、自分の新たな感覚が研ぎ澄まされたような初めての経験でした。シュノーケルも楽しめるセノーテですが、このセノーテ・カラベラは是非、ダイビングで訪れてほしいダイブサイトでした。

このダイビングを全力で楽しむ為に私が取り組んだことは、カメラを持って行かないことでした。カメラを持ってしまうと撮影することに集中してしまい、良い写真を残さなきゃという焦りも発生してしまいます。

私はその業務から解放されたかったので、ファインダー越しではなく自分の目で、思い出は写真ではなく自分の心で覚えておくことにしました。よって、こちらで紹介できる水中写真もないのですが、私はこのダイビングの感覚はいつでも思い出せます。カメラを持たないこと、これも一種のダイビングを楽しむ選択肢だということも私はお伝えしたいです。

エキジットは、このハシゴを使います。10kgほどの器材を背負ったままハシゴを登ることになるので、ダイビング中は常にリラックス、体力を温存しておいてください。

費用:ダイビング、エリア:トゥルム、料金:ダイビング料金に含まれていたため不明

セノーテのダイビング5.セノーテ巡りのきっかけとなったスタート地点『Cenote Tzan Ujun Kat

さあここからは、ダイビングが開催されていない・カンクン旅行ではあまり訪れないタイプのセノーテを紹介していきます。まずこちらは、私が初めて訪れたCenote TzanUjunKatです。このセノーテから、私のセノーテツアーがスタートしました。

まずカンクンから西へ300km、メリダという街を拠点にしました。ここからコレクティーボという乗り合いバンに乗り、オムン(Homun)という村へ向かいます。コレクティーボはハイエースほどのサイズで、乗れる限り乗るというスタンスです。

村の中にポツンと佇むこちらが、セノーテの入り口です。周囲を見渡す限り、水源は感じられません。入場料を払い、細い洞窟の中を下って行きます。

階段を下った先に、広い地下空間が現れました。天井には穴が開いているので、太陽光も差し込みます。想像以上の大空間に気分も上がり、人生初のセノーテ着水の瞬間を迎えました。

見た目の鮮やかな水色とは違い、水中は深い青色でした。初めて顔を水中につけた時、想像をしていなかった世界に思わず声が洩れました。不純物のない澄んだ水中には、どこか恐ろしさも感じます。この初めての感覚から一気にセノーテの虜となり、世界にはまだ知らない常識が沢山あるのだと実感した瞬間でした。

この穴からセノーテに光が差し込んでいました。陥没した穴が村の中にあるって、すごい土地ですよね。

費用:シュノーケル、エリア:メリダ、20ペソ

セノーテのダイビング6.洞窟内に白いオブジェと砂地が広がる『Cenote Pool Uinic

先ほどのCenote TzanUjunKatのすぐ近くにあるセノーテです。こちらは洞窟になっており、先ほどのセノーテよりサイズも小さくなりました。ほぼ同じ敷地にあるにも関わらず、景色はまるっきり変わりました。これがセノーテの面白い点です。

冒険色の強いCenote PoolUinicの入り口を降りて行くと、白い砂地で出来たセノーテがありました。

グラン・セノーテなどと違いあまり観光客の来るエリアでは無いので、セノーテを貸し切りで楽しむことが出来ました。人が居なくなってしまえば水面はとても穏やかなので、半水面の写真撮影にもチャレンジしました。天井と水底、景色が異なりますね。

こちら水中で撮った写真ですが、水中も水面も非常に穏やかなので水の存在を感じません。グラン・セノーテは天井から鍾乳石が垂れていましたが、ここでは下から生えていました。写真右上に写った鍾乳石、実はこれ水面が鏡のように下の鍾乳石を映したものなのです。こんな不思議な写真も撮ることが出来ました。

費用:シュノーケル、エリア:メリダ、20ペソ

セノーテのダイビング7.ヌーディなピンク照明『セノーテ・サンタローザ(Cenote Santa Rosa)』

こちらも先述のセノーテから歩いて行くことが出来ます。ユニークな看板が目印です。

入り口が整備された分でしょうか、10ペソ割高料金でした。地下にまた違うセノーテがあるのかと、ワクワク階段を降りて行きます。

とてもヌーディな演出でした。なぜ、よりによってこのピンク色の照明を選んだのでしょうか。こちらも貸し切り状態で、深さもあったので潜り甲斐もあったのですが。

どこを潜ってもどこを撮っても半水面を撮っても、このピンク演出でした。これはこれで面白かったです。オーナーによってセノーテ整備方法が異なることが分かったセノーテでした。

費用:シュノーケル、エリア:メリダ、30ペソ

セノーテのダイビング8.林にポツンと現れる一人サイズ『セノーテ・チェルパック(Cenote Chelpak)』

先に挙げた57のセノーテと同じオムンの村の近くにありますが、少し離れていたのでモータータクシーを使いました。バイクの前面に乗客用の座席が付いているという、正面衝突事故だけは避けてほしい造りでした。

この運転手さんがセノーテ3ヶ所のガイドもしてくださったのですが、値段は交渉の余地有りです。私は50ペソ値切りました。一体どこに連れて行かれるのだろう、という道を通ります。この先にセノーテが本当にあるのか不安になりました。

無人なのに料金はしっかり徴収する入り口に辿り着きました。何もない荒れ地にポツンと現れ、初めてこのセノーテを見つけた方はさぞかし驚いたことでしょう。

急な階段を下ると、左手にセノーテが見えました。泳ぐというよりは浸かるというサイズの、小さなセノーテでした。あまり人の訪れないセノーテのようで、水質は特に綺麗でした。

木の根がグングン伸びていて、ここは地面の下であるということを実感しました。この水源はきっと、樹木にとっても重要な水分ですね。

費用:シュノーケル、エリア:メリダ、25ペソ

セノーテのダイビング9.テーマパークと化した『セノーテ・サムラ(Cenote Samura)』

拠点を変えて、バジャドリッド(Valladrid)の街からレンタサイクルで向かいました。バジャドリッドは、メリダとカンクンの間にある街です。ブレーキバーは無いので、ペダルを反対回しに漕ぐとブレーキがかかる自転車です。歩道はダード道でしたが、歩行者も他のサイクリストもいないので、非常に運転しやすいです。

セノーテ・サムラとセノーテ・エクセケケンは、同じ施設内にあります。テーマパーク要素の強いセノーテで、オウムと写真が撮れたり(別料金)、お土産屋さんやレストランも充実していました。

非常にビッグサイズでした。地下にこんな大空間が広がっていたなんて、自然の力は凄いですね。木の根もたくさん垂れ下がっていました。一方は、強い光が差し込むセノーテでした。スポットライトのように照らされ、良い写真スポットになっていました。

水中から光を撮影してみましたが、水の透明度はあまり高くありません。地上から見る分には水底まで透けて見えるようでしたが、実際に潜ると横の視界は悪いことが分かりました。海でも同じことが言えますが、船の上から眺める縦の透明度と、水中での横の透明度は変わります。

水深の深いセノーテでしたが、水面にロープが張ってありますし、ライフジャケットのレンタルもあります。泳力の自信の無い方でも、一気に2つのセノーテが楽しめるサイトでした。

費用:シュノーケル、エリア:バジャドリッド、80ペソ

セノーテのダイビング10.チャレコ必須、飛び込みも出来る『セノーテ・サハマル(Cenote Zahamal)』

9のセノーテから自転車ですぐのところにあり、こちらもどちらかと言うとテーマパーク寄りでした。地下空間へ大きな穴が開いており水深も深いセノーテ・サハマル、ここの特徴は利用者全員にライフジャケットの着用が義務付けられています。

このセノーテのおかげで、ライフジャケットはスペイン語で「chaleco(チャレコ)」と言うことを覚えました。ガシガシ泳ぎたい方には物足りないかもしれませんが(私はそう思っていました)、後にただプカプカと浮いているのも悪くないなと思いました。

水に浮きながら穴の外の青い空を眺める、贅沢な時間でした。スリルを味わいたい方は、滝の下まで行ってみたり。3mぐらいの高さから飛び込んでみたりしてください。ライフジャケットを付けているので、安全に楽しむことが出来ます。

費用:シュノーケル、エリア:バジャドリッド、50ペソ

セノーテのダイビング11.ターザンロープは勢いを付けてはいけない『セノーテ・オスマン(Cenote Oxman)』

こちらのセノーテも910の流れのまま自転車で向かいました。

猛禽類が空を舞うなか、確か奴らは肉食だよなと思いながら一本道を進んで行きます。猛禽類とは似つかないポップなゲートが現れました。こちらが施設の入り口です。

同じ施設内にプールもありました。ここのセノーテは水深が深かったので、お子様連れはプール遊びの方が良いのかもしれません。

可愛らしい小屋がセノーテへの入り口です。ここから階段を下って行きます。

太陽の光が入り込み、木の根が垂れるセノーテでした。水深は100mを越すようで、底にはスマフォやらGoProやらが大量に沈んでいるそうです。手放したら二度と戻りませんので、持ち物の管理には特に気を付けてください。

このセノーテの特徴は、ターザンロープが設置されていることです。他とはまた違った遊びが出来ました。一人で訪れましたが、もちろん私もターザンしました。

調子乗って勢いを付けすぎて、腕力が堪えきれず背中から思いっきりドボンしました。周囲で見ていたメキシカンから「Ohhhhh」をいただき、ターザンのつもりがドリフになってしまいました。リアクションが貰えただけ有難かったですね。メキシコの方は明るくて優しいです。

ライフジャケットの貸出もありましたし、水面近くにはロープも張ってありました。ターザンロープ、勢いは付けずにチャレンジしてみてください。

費用:シュノーケル、エリア:バジャドリッド、40ペソ

セノーテのダイビング12.地図を頼りに行くと泳げないセノーテにも出くわす『セノーテ・ヤルコン(Cenote Yalcon)』

私のセノーテツアーは、地図アプリでセノーテを見つけて現地へ向かうスタイルです。実物に対面した時の印象を大切にしたいというマイルールは、時に入水不可のセノーテに当たることもありました。

村の中にあるセノーテ・ヤルコンは、自転車で10km以上漕いで来ましたが、まさかの入水出来ずでした。しかしこれこそが、本来のセノーテの姿なのかもしれません。こんなにも生い茂って未整備なセノーテも珍しく、人工物である階段やロープなどは一切ありませんでした。

旅にトラブルは付きものなので、出来るだけポジティブに捉えることが旅を楽しむ秘訣ですね。

村の魅力はセノーテだけではありません。不思議な実を付ける大きな木や、石造りの教会だって日本では見られない景色です。私はセノーテに没頭するあまり街中探索が疎かになっていましたが、この村に来てハッとさせられた気がしました。魅力は水中だけでなく、地上のあちらこちらにも溢れています。

野生のイグアナにも出会いました。ユカタン半島にはたくさん生息しています。

費用:見学のみ、エリア:バジャドリッド、無料

セノーテのダイビング13.ドクターフィッシュに足が狙われる、底無し『セノーテ・サチ(Cenote Zaci)』

ここからは、生物に着目してみましょう。まず初めに、バジャドリッドの街の中にあるセノーテです。街の中にあるにも関わらず、大きなサイズのセノーテでした。

ここも深いセノーテでしたので、ロープが張ってありました。ただ、人が大勢乗るとロープが沈んでしまい、あまり意味を成していませんでした。

浅場には、たくさんの魚がいました。ナマズの一種だと思います。

天井が覆われていないセノーテでしたので、魚が空を飛んでいるような写真が撮れました。こういう和菓子ありますよね。

こういったオブジェなども充実していましたが、30ペソ(約140円)ととても安いセノーテでした。

費用:シュノーケル、エリア:バジャドリッド、30ペソ

セノーテのダイビング14.村の中に突如現れ、エビに出会える『セノーテ・コムハCenote Kom Ha

バジャドリッドから自転車でアクセス出来る、テコム(Tekom)という村の中にあるセノーテです。マップでは目的地に到着しているのに見当たらず、地元の方にお伺いしたら「コレだよ」と教えてもらいました。

こんなポップな入り口だとは思っていませんでした。辺りにセノーテの雰囲気は感じられず、入場料を払って階段を降りて行きました。

RPG感満載の階段にワクワクしました。果たしてどんなセノーテが待ち構えているのか、心が躍ります。

想像以上の大空間が広がっていました。横にも縦にも広く、光も差し込んでいました。ドームという表現がピッタリですね。日本の街の下には地下鉄が通っていますが、メキシコの地下にはセノーテがそこかしこにありました。

このセノーテ・コムハは、とても浅いセノーテでした。腰丈ほどの水深に加えロープも張ってあるので、安全面が非常に高かったです。自分の街にもこんなセノーテがあったら、子どもの頃には放課後に通っていたと思います。

セノーテ巡りとは初となる、エビに出会いました。スジエビの仲間でしょうか。魚は見掛けなかったので、その分エビがいるのかなと思いました。

費用:シュノーケル、エリア:バジャドリッド、20ペソ

セノーテのダイビング15.ワニ・カヤック・マングローブ・何でもありのお魚天国『カサ・セノーテ(Casa Cenote)』

さあ、いよいよ最後です。私のセノーテツアーでも最後に訪れた、カサ・セノーテです。もうこちらのセノーテは、何でも有り!というスポットでした。14のセノーテの近くにあるので、何ヶ所も回られる方は後半に行くことをお勧めします。様々なセノーテを見てからの方が、面白さを感じられると思います。

洞窟でも湖型でもなく、川のように細長くルートのあるセノーテでした。20ヶ所以上周って来ましたが、また新たなセノーテに出会いました。水の色が鮮やかな黄緑色で、写真が映えます。

カヤックアクティビティが楽しめるセノーテは初めてでした。カヤックは現地で申し込みが出来るので、事前予約は不要です。しかしシュノーケラー的には、カヤックに轢かれる心配がありました。

スキューバダイビングも行われていました。水面にはカヤック、水底にはダイバー、そこを行き来するスノーケラーという、セノーテのどの層も大繁盛でした。水深は最深部で5mほどでしたので、体験ダイビングやダイビング初心者の方にオススメのセノーテダイビングスポットです。

川状になっているセノーテの両側には、マングローブが生えていました。セノーテでマングローブに出会ったのも初めてです。マングローブを下からのアングルで撮影が出来ました。水がとても澄んでいるので、水の存在を感じない写真に仕上がりました。

マングローブの根の周りをよく見ると、魚がいました。良い隠れ場所です。

そう、ここカサ・セノーテ、生物の多様性がピカイチでした。

水底にはハゼの仲間を見つけました。ハゼ類は水底で停止しているので、写真も撮りやすいです。

同じく水底には、なかなかのサイズのカニがいました。ハサミまで綺麗な青色で、美しい個体でした。遊泳脚があるので、泳げるタイプのカニですね。ガザミ(ワタリガニの仲間)だと思うのですが、挟まれると非常に危険ですので見つけた際には接近注意です。

実はこのセノーテ、海の近くに所在しており、海と繋がる部分もあるそうなのです。

海と繋がっているのでワタリガニもいますし、いかにも海水魚な魚も群れで泳いでいました。潜って追いかけていたら姿が見えなくなってしまい、海の方へ逃げて行ってしまいました。

追い込み漁ほど泳がなくても、魚の群れには出会えます。セノーテのスタート地点、膝丈ほどの浅さでもたくさんの魚がいました。苔も生えていて、天然のビオトープといった空間が足元にあります。

魚は岩陰にも隠れているので、よく探してみてください。視線を感じました。

陸上からでも分かる魚影の濃さでした。ここなら水中カメラを持っていなくても、スマフォや一眼レフで魚の撮影が出来ますね。

セノーテといえば洞窟タイプを想像する方が多いと思うので、こちらはあまりセノーテっぽくないのかもしれませんが、歴としたセノーテなのです。私は出会えませんでしたが、グラン・セノーテで出会ったフリーダイバーの方に、カサ・セノーテには小さいワニがいるよと教えていただきました。会えなくて残念だなぁと思っていたら、カンクンのホテル街で巨体に出会いました。

柵越しの出会いで良かったです。カンクンに旅行へ行かれる方、野生のワニ探しという楽しみもありますよ。私はワニとセルフィーも撮りました。

魚もカニもカヤックもいて、セノーテの多様性を象徴しているこのカサ・セノーテが一番楽しかったです。

費用:シュノーケル、エリア:トゥルム、120ペソ

セノーテのダイビングまとめ

15ヶ所のセノーテを紹介させていただきました。一般的にセノーテと言われると洞窟のイメージが強いかと思いますが、様々なスタイルのセノーテがあることを知っていただけたのではないでしょうか。

セノーテは、個々のレベルに合わせて楽しむことが出来るスポットです。地形派ダイバーを唸らせる洞窟ダイビング、セノーテでしか撮影出来ない写真の数々、ダイビング初心者向けのポイントから、シュノーケルのみで楽しむポイントまで、多様性に富んでいます。様々なセノーテを巡っているうちに、RPGの世界に入り込んだ少年のような感覚に陥りました。すっかり虜です。

どのセノーテがオススメか、という質問は非常に難しいです。人それぞれにテンションが上がるポイントは異なると思うので、冒険が好きな方ならこのセノーテ、魚が好きな方ならあのセノーテといったように、目的によりオススメのセノーテが変わって来ます。それでも、私が最後に訪れた15のカサ・セノーテは様々な楽しみ方が出来るので、様々な方に楽しんでいただけるセノーテかなと思います。

カサ・セノーテのあるトゥルム周辺には、グラン・セノーテ、セノーテ・カラベラ、セノーテ・カーウォッシュなどの有名なセノーテがたくさんあります。そしてセノーテだけに限らず、トゥルム遺跡もありますし、海でのシュノーケルツアーにも参加出来ます。

カンクン周辺で海のシュノーケルと言うとコスメル島が有名ですが、私はトゥルムのビーチから船に乗ってシュノーケルツアーに参加しました。カリブ海でのボートシュノーケルツアーの様子も少しお伝えします。コスメル島と同じカリブ海でのシュノーケルツアー、ビーチで直接予約が出来ました。

シュノーケルポイントは1ヶ所のみ、ビーチの沖の近場でしたが、一日に何本も開催されていました。私は持参しましたが、シュノーケル器材もライフジャケットも貸してもらえるので、水着さえ着ていれば手ぶらで参加が出来ます。足の届かないポイントでシュノーケルをするので、ライフジャケットは全員必須でした。

トゥルム遺跡を沖側から眺めることが出来ました。カリブ海の色、とても綺麗です。

シュノーケルポイントに着くと、ガイドさんによる簡単なツアーが始まりました。

これがカリブの海です。日本では見掛けないようなソフトコーラルがたくさん生えていました。

しばらくセノーテばかり泳いでいたので、久しぶりの海水は特にしょっぱく感じました。海は海でまた違った水中景色が見られて楽しかったです。海水も淡水も楽しめるメキシコのユカタン半島、大好きになりました。

セノーテのダイビング補足.セルフツアーの注意点

私はダイバーですが、セノーテは質より量という考えがあり、スキンダイビング・シュノーケルメインで巡りました。ダイビングはどうしてもガイド料・器材料などの費用がかかってしまうためです。

今回は自分でシュノーケル3点セット(水中マスク・シュノーケル・フィン)を持参していたため、セルフで巡ることを選びました。ダイビングは見た目からも「難しそうだな」というイメージがあるかと思いますが、実は誰にでも出来そうなシュノーケルでの事故は頻繁に起こっています。

シュノーケル装備のような軽器材は以下の記事にまとめてあります。

ダイビングに必要な器材を理解する!軽器材について知ろう

ダイビング器材には、BCやレギュレーター等の「重器材」と、それ以外のマスクやフィン等の「軽器材」があります。 通常ダイバーになると、まずは軽器材から買い揃えていき、後に重器材をそろえていきます。 重器材まで全てそろえても、海外へダイビ[…]

シュノーケル器材はスーパーマーケットでも売っていますが、道具の正しい使い方を知らないと非常に危険です。初めて利用される方は、まずツアーに参加して正しいシュノーケル方法を学んでください。

そして海と違ってセノーテは淡水なので、海水よりも身体が浮きません。底の見えないような深いセノーテも数多く存在し、暗いので、慣れていないと恐怖を感じるものです。泳力に自信の無い方は、迷わずライフジャケットを着用してください。

一部有料レンタルのセノーテもありますが、無料で貸してくれる施設も多くあります。見た目はパッとしないかもしれませんが、とても楽にセノーテを楽しむことが出来ます。

そして、ここは外国であることも忘れないでください。日本よりも治安が悪く、特に日本人はスリのターゲットにされてしまいやすいです。荷物の置き引きも日常茶飯事のような場所ですので、手荷物管理は自分の責任、荷物など忘れて思いっきり楽しみたい方は、安心料としてもガイドツアーを申し込んでください。日本人ガイドによるツアーも多く開催されています。

私のこのセルフツアースタイルは、東京から大阪までをJRの鈍行で行くような旅が好きな方に向いているスタイルです。遊ぶ時間が削られて勿体ないと感じる新幹線ユーザーは、ツアーに参加することをオススメします。

お金はないけれど時間がある、お金はないけれど体力がある、よってシュノーケル器材を背負って異国の地を異国の自転車で巡りました。ほとんど話せないスペイン語で一生懸命巡った分、思い出が色濃く残り、何歳になってもキラキラした顔で旅の様子を伝えられる自信があります。

セノーテを潜ったそのものの思い出はもちろん、自力で辿り着いたという過程まで大切な思い出です。600本以上潜ってきた中でも一番好きなダイブサイトを聞かれたら、迷わずメキシコのセノーテと答えます。

日本からの距離は離れているので、フライト時間は長いですし飛行機代も割高になりますが、それに見合った以上の魅力がメキシコのカンクンには溢れています。次どこの水中へ行こうか悩まれている方、メキシコのカンクン、おすすめです。

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