【南伊豆】神子元島の魅力!ハンマーヘッドシャークと泳ぐダイビング

目次

ハンマーヘッドシャークの群れが見られる神子元島

この記事を読んでいる人は、ダイビングを始めたばかりの初心者、またはノンダイバーの人もいるかもしれません。神子元島は面白い海だから、すぐに潜りにいきたいと思うかもしれませんが、残念ながら神子元島はタンク本数が30本以上限定のポイントと決まっているのです。初心者の皆様は、30本をクリアしてからチャレンジしてください。

神子元島は、伊豆半島の先端の石廊崎から、約10kmにある灯台だけがある無人島で、ダイバーだけでなく、釣り人の間でも渡船で島まで渡してもらい、マグロやカンパチといった大物が釣れる島として人気の場所です。

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神子元島に向かうときのダイバーの行き先は、南伊豆町の弓ヶ浜または手石に向かいます。弓ヶ浜には3店のダイビングショップが、手石には1店のダイビングショップがあり、近くの港からボートが出船します。

ダイバーの間では、神子元島というよりも「神子元(みこもと)」と島を抜いて呼ぶことが多いようです。近所にあるダイビングショップからも、神子元島へのツアーを開催しているところもあるので、伊豆最南端に大きくて重いダイビング器材をもって、往復をするのが大変と感じる人は、近所のダイビングショップのツアーに参加してみてください。

この記事では、以下の4点をお伝えします。

1.他の伊豆とは異なる神子元島でのダイビングスタイル
2.神子元のポイント
3.神子元島で見たい生物
4.持っていると有効なグッズ

1.神子元島のダイビングスタイル

他の伊豆のダイビングポイントでは、潜降するのにロープがあったり、水面で呼吸を整える時間が取れるのが普通です。しかし、神子元では潜降ロープがなかったり、潜降に時間をかけると流されてしまい、グループがバラバラになってしまったりと他のポイントとはダイビングスタイルが大きく異なります。

ここでは、神子元での潜り方を予習しておいて、いざ本番という時の緊張を和らげるためにも、神子元での潜り方を説明します。神子元に向かうボートは4隻あるので、ボートによって異なる箇所がありますが、基本はほぼ変わらないと思います。

神子元島のダイビング①島近くに到着し、合図があったら、全器材を装着して待機

港を出発してから神子元島までは30分近くかかります。神子元島に到着する直前に、準備の合図が出たら、器材を背負い、フィンやマスクを装着して、2~6列で船の後ろに並んで待ちます(弓ヶ浜港を出港する3隻のボートの場合。手石港を出港するボートはボートの横から1人づつエントリー)。

神子元島のダイビング②船尾から前の人と間を空けずに、ジャイアント・ストライド・エントリー

エントリーOKの合図が出たら、前の人と間を空けずにジャイアント・ストライド・エントリーで海に飛び込みます。エントリーする地点は、神子元島の近くで流れが弱いところが多いですが、ボートが少しずつ動いていることもあるため、時間を空けてしまうと前との距離が離れてしまいます。

神子元島のダイビング③ガイドのそばに集合して、タイミングを合せて自由潜降

エントリーしたら必ず水面で集合し、グループ全員が集まったことを確認してから潜降します。耳抜きをしっかりしながら、周りを見ながらタイミングを合せて潜降してください。ボートには他のグループが乗船していることが多く、水面と水底近くでは流れの強さも異なるため、一人だけさっさと水底まで行ってしまうと、グループと離れてしまうことがあります。

神子元島のダイビング④いつも以上にガイドとバディを確認しながらのダイビング

神子元でのダイビングは、ドリフト・ダイビングという流れに乗ったダイビングをするのですが、最初から最後まで流されることは稀です。特に強い流れがあるときには、流れに乗ってしまうと、あっという間に何もないエリアに出てしまい、魚のいない青い海だけのダイビングになってしまいます。

ダイビングの前半は、根に沿って泳ぎ、途中で根待ちという岩に掴まりながら、魚の群れをみたり、ハンマーヘッドシャークなどの大物が登場しないか、待つ時間をとることがあります。

ものすごい数のタカベやイサキの群れに圧倒されますが、流れが強いときには、吐く泡は上ではなく横に飛んでいき、前を向いているとセカンドステージのパージボタンが水圧で押されてしまったり、横を向くとマスクがずれてしまうほどの流れになることがあります。

根待ちが終わると、流れに乗ってドリフト・ダイビングとなりますが、ガイドから目を離すと、あっという間にガイドを見失ってしまうことがあるので、いつも以上にガイドやバディの位置を確認するようにしましょう。もし、はぐれてしまったときには、ゆっくり水面に浮上してからフロートをあげて、ボートに拾ってもらってください。

神子元島のダイビング⑤ガイドがフロートを上げたら、安全停止

神子元でのダイビング時間は1回約30分なので、他のポイントと比べると短く感じるかもしれません。しかし、流れに逆らって息が切れるようなダイビングになったり、全体的に水深が深いことが多いので、残圧はこまめに確認するようにしてください。

ガイドがフロートを取り出したら、安全停止(5mで3分)の合図です。ダイブ・コンピュータの安全停止のカウントダウンがゼロになるまで、何も捕まらずに中層で安全停止を行います。

気を抜くと水面にあがってしまったり、いつの間にか10m位まで落ちてしまったりしてしまいます。ダイビングの最後は、浮きやすくなっていますが、中性浮力がしっかり取れるようにスキルアップしておきましょう。

神子元島のダイビング⑥浮上したらグループで集まり、ボートを待つ

安全停止が終わったら、グループ全員で水面に浮上します。水面に出ると酔うからと、水中に留まりたいと思う人がいるかもしれませんが、水中にダイバーがいると、ボートが近寄れませんので、浮上のサインが出たら必ず水面まで上ってください。

神子元島のダイビング⑦自動昇降機能付きのタラップでエキジット

ボートが近づいてきたら、ボートの後ろを目指して水面を泳ぎます。弓ヶ浜港から出船するボートはタラップが上下するので、下の部分に立つと自動的に上げてくれます。一度に2~6人まで上がることができます。タラップと船の間にフィンを挟んだり、上下するバーに手を挟むことがあるので注意してください。

ボートにあがったら、なるべく奥の空いているところに、器材を降ろすようにしてください。器材をばらすのはすぐにしなくても大丈夫です。波が穏やかな港や入り江にいってからで十分です。

2.神子元島のダイビングポイント

ひとえに神子元島といっても、大きく分けるとポイントは全部で5箇所あります。潮の流れの向きや強さ、それに風向きなどによって、潜りたいポイントに潜れるわけではありません。神子元島ではハンマーが絶対見たい!とハンマー狙いしか考えないかもしれませんが、ハンマーに会えなかったとしても、神子元島は大興奮ダイビングが楽しめるのです。

各ポイントの特徴や見どころを以下に説明するので、気分を盛り上げていきましょう。

神子元島のダイビングポイント① ハンマー遭遇率No.1の「カメ根」

神子元島の南側にあるポイントで、カメ根と呼ばれる水面に飛び出た丸い岩の近くでエントリーして、基本的に南に泳いでいくことが多いポイントです。「ハンマーを狙うならばカメ根」と言われるように最もハンマーヘッドシャークの遭遇率が高いポイントで、運が良いと、100匹以上の群れに会うことができます。

ハンマーヘッドシャークが見られるシーズンは、7月から10月と言われていますが、シーズンと言うよりも黒潮がどれだけ神子元島に接近しているかが、キーポイントになります。黒潮が近いときには、真冬でもハンマーの群れが出たときもあります。ハンマーヘッドシャークは、一般的に南に泳げば泳ぐほど遭遇率が高くなりますが、沖に泳げば泳ぐほど流れが強くなります。あまりに流れが強いときには、沖に出ることができないことがあります。

条件が整うとカメ根からすぐ北の場所にある「Aポイント」と呼ばれる水路に、ハンマーヘッドシャークがぐるぐると回っていることがあります。Aポイントは、エントリー場所から近く、流れも弱く、水深も浅いと、ここにハンマーがいてくれると、楽にハンマーを観察することができます。

神子元島のダイビングポイント②ブリなどの回遊魚やハンマーも狙える「ジャブ根」

ハンマーを狙うならば、カメ根が確率は最も高いとされていますが、下げ潮時のカメ根には、タカベやイサキといった群れがほとんどいなくなってしまうため、ハンマーがいないと残念なダイビングになってしまいがちです。そんなときは、ジャブ根から入ってカメ根方面に流していくと、カンパチなどの回遊魚や群れる魚を楽しみつつ、ハンマーも狙うことができます。ジャブ根は、青根と呼ぶこともあります。

神子元島のダイビングポイント③圧巻の群れを見れる「三ツ根」

神子元島の西側にある3つの岩の周りには、下げ潮のときには魚がたくさん集まります。この三ツ根は浅いところから深場までギッシリと魚が群れているので、浅場にある岩に掴まって、群れを見ていれば、窒素がたまることもなく、エアの消費も少なくて済みます。

最近では、カメ根ほどの大きな群れではありませんが、ハンマーの群れが三ツ根の沖で見られることがあり、最初にハンマーを探し、途中で根に掴まり群れを見て、最後に北に出しながら流れに乗ってボートに拾ってもらうという流れで、潜ることが多いです。

神子元島のダイビングポイント④ゆったりと群れが見られる「カド根」

神子元島の西側は湾状になっていて、神子元で最も穏やかなエリアで「江の口」と呼ばれています。釣り人が神子元島に上陸するときには、ここから上陸します。梅雨時期や秋は北東風(ナライ)が吹くことが多く、穏やかな江の口でエントリーをして、三ツ根、または江の口から真西に向かってある、トップが20mと深い「カド根」に向かうことがあります。

カド根の先端には、タカベやイサキが集まり、トビエイやウミガメもよくみられます。また、ハンマーヘッドシャークの姿を見ることもあります。

神子元島のダイビングポイント⑤神子元らしくない白砂の「白根」

神子元のダイビングエリアで、唯一東側にあるポイントです。神子元の他のダイビングエリアが切り立った崖のような、ダイナミックなポイントなのに対して、白根は神子元らしくなく、白砂に岩が点在する大人しめなポイントです。カメや南方系の生物がよく見られます。

ハンマーなどの大物や巨大な群れを目当てに、神子元に潜りに来るダイバーが多いので、あまり潜る機会が少ないポイントかと思います。しかし、何度も神子元島に潜りにきているリピーターにとっては、新鮮に潜れるのではないでしょうか。

3.神子元島で見たい生物【5選】

神子元島にいったら、何が何でもハンマーヘッドシャークが見たいと思う人が多いですが、ハンマーヘッドシャークに出会えなかったとしても、神子元には他にたくさんの見ものがいます。神子元で見たい生物を厳選して5つ紹介していきます。

神子元島で見たい海の生き物①ハンマーヘッドシャーク(アカシュモクザメ)

神子元といったらハンマー、ハンマーが見たかったら神子元と言われるほどなので、会いたい生物としてハンマーヘッドシャークを外すわけにはいきません。なぜ神子元にハンマーヘッドシャークが集まるかは解明されていませんが、以前と比べてハンマーが見られる情報が増えていることもあり、遭遇率は年々上昇傾向にあります。

ハンマーヘッドシャークが現れたときには、追いかけたくなりますが、そうするとすぐに逃げていってしまうので、決して追いかけないでください。ハンマーの姿が見えたら、水深を下げて、下から見上げるようにしたり、岩に張り付いているようにした方が、より近くで見ることができます。

神子元島で見たい海の生き物②巨大カンパチやブリの群れ

伊豆の他のポイントでも、カンパチやブリの姿を見ることができますが、神子元ではメートルクラスのカンパチやブリが群れている姿を見ることができます。それらがタカベやイサキを追い回している姿は、長時間見ていても飽きることはありません。

神子元島で見たい海の生き物③ウミガメ

最近では伊豆でウミガメを見られることが多くなりましたが、神子元では1ダイブで何匹ものウミガメが見られることがあります。ダイビング中で見られるウミガメは、ほとんどがアオウミガメなのですが、神子元ではアカウミガメの姿を見ることもあります。

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神子元島で見たい海の生き物④壁のような魚の群れ

ハンマーヘッドシャークなどの大物は、運次第で会うことができないこともありますが、魚の群れに関しては、ほぼ100%見ることができます。神子元の群れは、群れというより壁状態です。伊豆の他ポイントでも見ることができるタカベやイサキは、どこよりも大きく、どこよりも高い密度で群れています。

神子元島で見たい海の生き物⑤思いもよらぬ大物たち

神子元では、意外な生物との遭遇が度々話題となっています。もちろん、狙って見られるものではありませんが、ときにはジンベイザメやバショウカジキやイルカが見られることがあります。不意な大物との遭遇は、心の準備ができていないこともあって、呼吸が荒くなるほどの大興奮間違いなし!

4.神子元島で準備しておきたいグッズ

神子元島のダイビングで準備するグッズ①シグナルフロート

神子元でのダイビングは、浮上したらボートに迎えにきてもらうスタイルです。海が穏やかであれば、浮上したダイバーの姿が見えますが、波があるとボートからダイバーの姿が見えないことがあるため、ガイドは必ず安全停止中からフロートを水面に打ち上げて、ボートに居場所を教えます。

万が一はぐれてしまったときには、場合によっては1人でボートを待たなければいけません。そんなときには水面でフロートをあげることによって、ボートに見つけてもらいやすくなります。はぐれたときには安全停止をしないで、水面まで浮上することになっているので、フロートも水面に着いてから膨らませることになります。

フロートは写真のようなタイプのものが一般的で、色は水面で目立つようにオレンジか黄色のものがほとんどです。フロートの下から予備の空気源(オクトパス)で空気を入れると水面から約2mの高さがあります。

普段はBCDのポケットに入れておいて、いざというときに取り出して使用することになるのですが、ほとんど活用されることはありません。しかし、海にフロートを入れてしまうと内部まで海水が入ってしまうため、洗うのが面倒です。

そこで、ビニールの袋に入っている使い捨てのシグナルフロートは内部に海水が入らないので、袋をササッと洗うだけで済むため、使い勝手がよいのでオススメです。

神子元島のダイビングで準備するグッズ②ワイドレンズ

神子元に潜るようになったダイバーであれば、ほぼ全ての人がカメラを持って潜っていることでしょう。神子元の群れは、巨大で群れ全体を映すことは難しいものです。そんなときに、ワイドレンズやフィッシュアイレンズと呼ばれるコンバージョンレンズをつけることで、大きな群れをダイナミックに撮ることができるようになります。

ワイドレンズはぶつけるとガラスが割れやすいので、エントリーやエキジットのときには外して、ソフトケースに入れるなど割れないように、工夫するようにしてください。

神子元島のダイビングで準備するグッズ③しっかり蹴れるフィン

神子元に潜るからと、わざわざ新しいフィンを買う必要はないとは思いますが、流れに逆らって泳ぐことが多くなるので、流れに負けずに進むことができる、やや固めのゴムフィンが神子元に潜るのには向いています。

通称先割れフィンと呼ばれている、フィンの真ん中が割れているフィン(アポロのバイオフィンやTUSAのSF-8など)は、ゆったり潜るにはとても楽で、それでいてしっかり進む素晴らしいフィンです。しかし、ダッシュが効きにくい特徴があり、流れに逆らって泳ぐにはパワーが不足気味です。

硬めのフィンは、大きくゆったりと蹴らなければ効率よく使うことができないので、普段からフィンキックの練習をしておいて、神子元のためだけに硬いフィンを使うようなことはしないほうが良いでしょう。

神子元島ダイビングのまとめ

圧倒的な魚影とハンマーヘッドシャークなどの大物が見られる、神子元島の紹介になりますが、いかがでしたでしょうか?神子元島でのダイビングは、ダイビングレベルが高くて、しっかり泳げる人でないと、なかなか楽しむことができません。

しかし、神子元島にハマった人は、何度もリピーターになって潜りにいくほど、ハマる海なのです。神子元島でのダイビングを楽しめるように、経験本数を30本にするだけでなく、ダイビングレベルをしっかり上げて、フィンキックや中性浮力を鍛え上げてからチャレンジしてください。多くのポテンシャルを秘めた神子元島の海に、ハマること間違いなしです。

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