ダイビングに必要な器材を理解する!重器材とダイビングコンピュータについて知ろう

前回のその1では「軽器材」についてお伝えしましたが、今回のその2では「重器材」とダイビングコンピューターについてお伝えしていきます。 重器材とダイビングコンピューターは、軽器材比べて値段も高く、一気にはそろえられない方もおられると思います。

ダイビングに必要な器材を理解する!軽器材について知ろう

ダイビング器材には、BCやレギュレーター等の「重器材」と、それ以外のマスクやフィン等の「軽器材」があります。 通常ダイバーになると、まずは軽器材から買い揃えていき、後に重器材をそろえていきます。 重器材まで全てそろえても、海外へダイビ[…]


しかし、自分の器材を持つことのメリットは器材操作に早く慣れることにより、スキルの上達が早くなる点と、器材の操作に対するストレスがなくなり快適なダイビングができることです。ゆっくりでいいですので、自分の器材を持たれることをおすすめします。

ダイビングに必要な重器材①BC

 

レジャーダイバーの普及を広めた1番の要因は、BCができたことだと言われるほど、ダイビング器材の中では重要なものの1つです。 BCの中に空気を入れたり出したりすることで、特殊なスキルがなくても中性浮力を管理できますし、同時に緊急時に水面での浮力の確保も、BCがあれば簡単にできるからです。

BCはメーカーによって操作方法が微妙に違っています。特に装着したときのボタンの位置や排気ボタンの場所はメーカーによってバラバラです。毎回違うBCを使うと、水中でスムーズに操作ができなくなり、ストレスを感じたダイバーを何人も見てきました。

また。海外でレンタルする場合、日本人の体格にあった
BCがなく、かなり大きめのBCを着なければならないこともありました。体に合わないBCを扱うのはけっこう大変なことです。

購入の際は、実際に店頭に行き、操作がしやすいかを確認するのと同時に、体にフィットするか、大きさは合っているかを確認することが大切です。MLといった表記だけで選んで失敗したダイバーを何人も知っています。必ず実際の身に付けてみることを行ってください。

ダイビングに必要な重器材②レギュレーター

 

この器材が「呼吸するため」のもので、ダイビング器材の中で最も値段がかかるものです。 レギュレーターは「1st」と「2st」の2つの部分からなり、タンクに取り付ける1st部は、圧縮されたタンク内の空気を減圧し、口でくわえる2st部は空気を体内に供給するという役割になっています。 くわえやすくするために、2st部にはマウスピースが付いています。

この器材に万が一に異常があれば、それは大きな事故につながってしまいます。3で紹介する「オクトパス」と共に1年に1回のオーバーホールの必要があることからも、その重要性がわかってもらえると思います。

実は他の器材とは違って、レギュレーターはメーカーによってボタンの位置が違う等の差がほとんどありません。 特に押すことで空気を出っ放しにする「パージボタン」も2st部のマウスピース側の反対面にどのメーカーもありますので、レンタルでも違和感なく使うことができます。 優先順位としてレギュレーターよりはBCを先に買われることをおすすめしています。

レギュレーター選びで大切なことは「実際に吸ってみたときの感覚」です。 個人差があるとは思いますが、あるメーカーのものを使うと楽に呼吸ができますが、別のメーカーのものを使うと吸いづらく、呼吸する際に重さを感じたりします。 言い換えるなら「無理して吸う」感覚です。最初のメーカーのものは自然で意識しなくても楽に吸えたのです。

もし講習を受けたショップに複数メーカーのレギュレーターがレンタル用に備え付けてあれば試しに体験させてもらうのもいいでしょうし、ガイドにそれぞれのメーカーの特徴を聞いてみてもいいでしょう。 あくまでも感覚的なものですので、ストレスを感じず呼吸ができるものを選べばいいと思います。

中にはレギュレーターをくわえていたら顎が痛くなるという方もいらっしゃいましたが、それはマウスピースを変えてみるだけでかなり変わります。 マウスピースはメーカー純正のものだけでなく、ダイビングショップで独自のものを制作しているところもありますし、女性用の小さめなマウスピースも販売されています。

また、歯形を取るような感じで自分の口に合わせたマウスピースを作ることも可能ですので、積極的に付け替えてみるのもいい方法です。

ダイビングに必要な重器材③オクトパス

万が一の時のための器材です。自分の2st部に異常が生じた時に使うためと、バディにエアー切れやレギュレーターの異常、または中圧・高圧ホースがバーストしたときなど、バディの呼吸を確保するために使用します。 実際のところ、ほとんど使うことはありませんが、自分の器材にトラブルがあったときの予備器材という意味合いが強いと思います。

オクトパスも呼吸に使う器材ですので、1年に1回のオーバーホールが必要となります。使うことが少ない器材ですが、メンテナンスはきちんとしておきましょう。

オクトパスには2つのタイプがあります。1つはレギュレーターと同じ形状のもの、もう1つはBCの吸気や排気を行うボタン部にオクトパス機能がついているものです。 筆者は後者を使用しています。オクトパスのホース部分がどうしても長くなり、写真を撮るときに岩に引っかかることもあって邪魔になってしまうからです。

前者のタイプを使用し、ショップで売られている「オクトパスホルダー」を別で購入し、必要ない時はホルダーに固定して潜っている方もいます
。ここは好みと予算の問題ですので、実際に見てから決められたらいいと思います。

ダイビングに必要な重器材④ゲージ

30年ほど前には、残圧計や水深計等をひとまとめにしたコンソールパックのゲージを使っていたダイバーが多かったようですが、近年ダイビングコンピューターが発達し、ダイビングコンピューターを持たないダイバーは潜らせないという場所も増えてきました。

そうしたことから、ゲージは残圧計しか装着していない方も多いです。もしパック型にするのなら、残圧計とコンパスのパックがいいのではないでしょうか。

しかし、ガイド付きのファンダイブを楽しまれるスタイルなら、残圧計だけでも充分ですし、後々バディとセルフダイビングをする際でも、コンパスはリストタイプのものもありますので、とりあえずは残圧計だけでいいと思います。

残圧計は水中で小まめにチェックすることが大切です。見やすいものを選べばいいと思います。

ダイビングに必須!ダイビングコンピューター

今のダイビングになくてはならない器材となりました。重器材とは言えないものですが、やはりどこかで取り上げておかなくてはいけないものなので、ここで取り上げておきます。

ダイビングコンピューターが登場するまでは、ダイビングの計画を立てる段階でダイブテーブルを引き、残留窒素を計算し、そこにガイドの勘や経験を加味してコース取りや時間を考えていたものでした。

しかし、ダイビングコンピューターが出てきてからは、全てコンピューターがその計算を客観的に行うようになりました。そのため減圧症へのリスクが大幅に減ったことは間違いないでしょう。

海外のリゾート地ではダイビングコンピューターなしでのファンダイビングを認めないエリアも増えてきています。ダイバーが1人1台持つ必要がある器材と言っても過言ではないでしょう。

ショップに行けばこれも様々な種類のものが販売されています。 潜る頻度が高い方は、ソーラーシステムのものでもいいと思いますし、年に数回程度のダイバーならそこまで高価なコンピューターでなくてもいいように思います。

ご自身のダイビングスタイルと予算と合わせて購入されるといいでしょう。水中で操作することもあるので、使いやすいものをお選びください。

ダイビングに必要な重器材&ダイビングコンピュータのまとめ

以上、ダイビング器材について知ろう~その2として、重器材中心にお伝えしました。参考にしていただけたらと思います。次回は水中写真についてお伝えします。

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