これでバッチリ!適切なダイビングウェイトと関連グッズを知ろう!
「今日はウェイト何キロにしますか?」
ダイビング前に、ガイドやインストラクターからよく言われる言葉です。すぐにその質問に答えられる人もいますが、初心者ダイバーの多くは、すぐに答えることができないだけでなく、時間をかけても答えられないことから、ガイドやインストラクターが、おおよそのダイビングウェイト量を予想して、ダイビングウェイトを用意してくれることが多いものです。
クラゲは、ほぼ100%が水分で、海水と密度がほぼ同じなので、ダイビングウェイトなど付けなくても水中で漂っていられます。人間の体も平均すると、水とほぼ同じ密度ですが、ウェットスーツや他器材、シリンダー(タンク)をつけるため、ほとんどの場合ダイビングウェイトを付けなければ、浮いてしまいます。
マスクやフィンのような軽機材、レギュレーターやBCDそれにダイブコンピューターといった重器材は、毎年新製品が登場したり、新機能が搭載されたりと、その動向が注目されていますが、ダイビングウェイトに注目している人はほぼいないでしょう。
ダイビング器材には、BCやレギュレーター等の「重器材」と、それ以外のマスクやフィン等の「軽器材」があります。 通常ダイバーになると、まずは軽器材から買い揃えていき、後に重器材をそろえていきます。 重器材まで全てそろえても、海外へダイビ[…]
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しかし、快適なダイビングをする上で、ダイビングウェイトはかかすことができない重要なダイビング器材のひとつなのです(体型やコンディション・使用する器材によってはダイビングウェイトなしの人もいますが)!
この記事では、最適なダイビングウェイト量の決め方について記載し、便利なダイビングウェイト関連グッズについてご紹介していきます。
目次
1.適正なダイビングウェイトが重要な理由
オープン・ウォーター・ダイバー・コースなどの初心者向けの講習では、中性浮力を取る練習を、フィンピボットやホバーリングなどを使って、何回も練習します。最初のうちは、中層でうまく止まることができずに、水面まで浮いてしまったり、水底に沈んでしまったりしてしまいます。また、中層に浮いていられたとしても、ずっとフィンを動かしていて、フィンを止めたら沈んでしまうようなこともあります。
講習中や初心者ダイバーのほとんどは、いわゆるオーバーウェイトと呼ばれる、必要以上に重いダイビングウェイトをつけて潜っています。それどころか、ベテラン・ダイバーになっても、オーバーウェイト状態で潜っているダイバーもいます。ほとんどのダイバーは本数が多くなってくると、徐々にウェイトが減っていきます。
それは、落ち着いてくると、しっかりと息を吐けるようになり、平均的な肺の大きさが小さくなることで、浮力が少なくなり、ダイビングウェイトを減らすことができるようになるのです。
それでも、浮いてしまうのが嫌だから、ダイビングウェイトをあえて重くつけている人がいます。しかし、ダイビングウェイトが重いことによるデメリットがたくさんあり、腰への負担が大きくなることや、BCDの給排気ボタンの操作回数が増える、そしてBCDへの吸気の空気の無駄遣いなどがあげられます。
2.ダイビングウェイト量を計算する要素
自分にとって最適なダイビングウェイト量は何kgなのかは単純には決めることができません。PADIアドヴァンスド・オープン・ウォーター・ダイバー・コースを受講した人で、中性浮力(ピーク・パフォーマンス・ボイヤンシー)のアドベンチャーダイブを選んだ人は、マニュアルに計算式があったことを覚えているかもしれませんが、実際に計算すると、とんでもない重いダイビングウェイトが導き出されます。
最適なダイビングウェイト量は、今までの経験と、ダイビングポイントや器材などの要素で、プラスマイナスして決めることになります。ダイビングウェイト量を決定する最大の要素は、使用する器材ですが、それだけではありません。ここでは、ダイビングウェイトを決める要素を説明していきますので、ダイビング前に必要に応じて、どんなダイビングの仕方になるのか、ガイドやインストラクターに質問して、ダイビングウェイト量を決定してください。
3.使用するスーツやインナーとダイビングウェイトの関係
ウェットスーツやドライスーツは、ネオプレーンという発泡したゴムを使って作られているため、生地の中に含まれている空気が柔らかさを保つとともに保温効果を発揮しますが、大きな浮力になるため、潜るためにはウェイトが必要になります。
ウェットスーツでも生地の厚さ(3mmや5mmなど)やスタイル(ワンピースやツーピースやシーガルなど)で、使用するネオプレーン生地の量が変わってきます。ドライスーツでは、中に着るインナーに含まれる空気の量でダイビングウェイト量が大きく変わってきます。インナーがTシャツ短パンの時と、全身フリース2枚重ねのような時で比べると、約2kgものダイビングウェイトの差が出てきます。
ウェットスーツは、潜降して圧力がかかると圧縮されますが、浮上するとほぼ元の厚さに戻りますが、最初の1回目は圧縮されたあとに浮上しても100%元の厚さには戻りません。そのため、製造時には5mmのウェットスーツでも5.5mmのように、少し厚めに作っておいて、1回潜るとほぼ5mmになるようにしています。
そのため、新しいウェットスーツで潜るときにはプラス1kgつけて潜るようにして、2回目からは1kg少なくして潜るようにすると良いでしょう。ドライスーツの生地はウェットスーツよりも固くしてあるので、ウェットスーツほどのへたりはないですが、それでも新品の場合にはウェットスーツと同様、1kg追加して潜ったほうが良いでしょう。
着用するスーツ以外の条件が変わらないときには、5mmのウェットスーツと3.5mmのドライスーツでは、ドライスーツの方が2kg(アンクルウェイトを入れると3kg)ほど増えるのが一般的です。
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【使用するスーツやインナーとダイビングウェイトの関係まとめ】
・スーツの生地の使用量でダイビングウェイトを増減
・ドライスーツのインナーの厚みでダイビングウェイトを増減
・新品のスーツのときには、ダイビングウェイトを+1kg
・ドライスーツではウェットスーツ+2kg(アンクルウェイトを除く)がダイビングウェイトの目安
4.シリンダーの材質や容量によるダイビングウェイトへの影響
シリンダーの素材には、アルミとスチールの2種類があります。海外ではほぼ100%アルミのシリンダーですが、日本では両方あります。またシリンダーの容量は、日本で最も普及しているものは10リットルですが、小さいものでは8リットルや、大きいものでは12リットルや14リットルのシリンダーもあります。
アルミのシリンダーのときには、スチールのシリンダーよりも2kgダイビングウェイトを増やすのが目安です。アルミのシリンダーの方が軽いから、ダイビングウェイトを増やすと思っている人が多いですが、実際は同じ容量の10リットルのシリンダーで比較したときには、アルミのシリンダーの方が、はるかにサイズが大きく、少し重くなっています。
アルミはスチール(鉄)よりも比重が小さいですが、柔らかい金属のため、シリンダーの壁を厚くしなければ強度を保つことができません。そのため、アルミのシリンダーは、スチールのシリンダーよりも大量のアルミを使って、シリンダーを製造しています。
アルミのシリンダーは、重さがあまり変わらないのに、サイズが大きいということで、浮力が大きいことになり、その浮力を相殺するために、約2kgのダイビングウェイトが必要になります。
シリンダーの容量は、10リットルと14リットルを比較した場合、付けるべきダイビングウェイト量にはほとんど差はありません。完全な空の状態で比べると、10リットルも14リットルも浮力にほとんど違いはありません。満タンの場合には14リットルの方が空気の重さが加わるため、少しだけ沈み気味になります。
【シリンダーの材質や容量によるダイビングウェイトへの影響まとめ】
・アルミのシリンダーはスチールのシリンダー+2kgが目安
・シリンダーの容量は大きくなっても、ダイビングウェイト量はほとんど変わりなし。
5.キロとポンドで変わるダイビングウェイトの重さ
熱帯域でのダイビングは水分の蒸発量が多くなるから塩分濃度が高くなって、浮かびやすくなることから、ダイビングウェイトは重めにするべきだと思いがちですが、エジプト辺りの紅海(レッドシー)のような特別な場所でなければ、それほど考慮する必要はありません(実際にフィリピンと伊豆の塩分量はほとんど変わらず)。
それよりもダイビングウェイトがキロで作られているか、ポンドで作られているかを考えなければいけません。1ポンドは約0.45kgなので、1kgは2ポンドと概算されます。ダイビングウェイトが軽ければ、2kgを4ポンド(約1.8kg)にしたとしても、その誤差は200gなのでそこまで大きな差はありません。
しかし、8kgとなると16ポンド(7.2kg)となり、その差は800gで1kg近くあります。そのため、グアムやサイパンなどのポンドを使っているところでは、少し重めにダイビングウェイトを申告した方がよいでしょう。
【キロ or ポンド?ダイビングウェイトの単位まとめ】
・ダイビングウェイトがポンドのところは、少しだけダイビングウェイトを重めに
・熱帯域だからといってダイビングウェイトを重くする必要はない。
6.水深とダイビングウェイト
水圧で着ているスーツが圧縮されるため、深く潜れば沈み気味になります。ダイビングウェイトを重めにしていると、深場ではBCDにかなりの空気を入れなければ沈みっぱなしになってしまいます。
逆に浅場が続くようなダイビングのときには、ダイビングウェイトが軽いと浮いてしまうため、下に向けて泳ぐ体勢が続いてしまいます。特にドライスーツのときには、頭が下の状態ではスーツから空気が抜けないため、厳しいダイビングとなってしまいます。
【水深とダイビングウェイトまとめ】
・最大水深ではなく、主に滞在する水深が深ければダイビングウェイトは軽めに、浅ければ重めに
7.潜降や安全停止時のロープの有無とダイビングウェイト
ずっと浅いダイビングであれば、ダイビングウェイトは重めにしておきますが、そうではない場合ダイビングウェイトはなるべく軽くした方が、メリットはたくさんあります。しかし、潜降するのが大変だったり、安全停止で浮きそうになってしまったりと苦労します。
潜降するときは、シリンダーが満タンなことと、足から降りていく(フィートファースト)のが難しいときには、最終手段として頭を下にして泳いで潜降(ヘッドファースト)して、ある程度の水深になれば、水中にとどまることができます。
一方、ダイビング最後の安全停止では、空気が少なくなっているので、最初よりも浮きやすくなっています。その状態で水深5mに3分間中層にいるのは辛いものがあります。もし、安全停止をするところに、ロープなどの掴まれるものがあれば、ギリギリ5mにいられるくらいのダイビングウェイト量にしておけば、通常のダイビング中も安全停止もストレスなく、ダイビングを楽しむことができます。
【潜降や安全停止時のロープの有無とダイビングウェイトまとめ】
・安全停止時にロープがあれば、深場での適正ダイビングウェイトで潜る
他にも、海水か淡水かで約2kg海水の方がダイビングウェイトを重くした方が良かったり、しっかりと着底して撮影をしたいときには、普段より1kgダイビングウェイトを重くした方がよいことが考えられます。
ログブックを記載するときに、ダイビングウェイト量を記入するだけでなく、使用した保護スーツやシリンダーの種類とともに、そのダイビングでのダイビングウェイトの感覚(重めや、軽めなど)を書いておくと、次回のダイビングのときのダイビングウェイト量決定の目安として使うことができます。
もし、3kgにするか、4kgにするか迷うようであれば、最初は重めで潜ってみて、減らせそうであれば、2本目からはマイナスしていくようにして、なるべく軽いダイビングウェイトで潜るように心がけていきましょう。
8.ダイビングウェイトの種類
この章ではダイビングウェイトに関する関連グッズをご紹介します。
ダイビングウェイトの種類①ウェイト
一般的に普及しているダイビングウェイトは鉛製で、1つあたりの重さは、1kgと2kgものもが多く、1.5kgのダイビングウェイトも、ある程度は普及しています。グアムやサイパンといったアメリカ圏では、重さの単位をポンドで表すことが多いので、2ポンドと4ポンドのダイビングウェイトが普及しています。
普通ダイビングウェイトは金属剥き出しのままですが、周りを覆ったラバーウェイトや、ショットウェイトと呼ばれる砂状の鉛玉を布生地に詰めたダイビングウェイトもあります。
それらは、硬い金属が直接腰に当たらないので、腰に当たることによる痛みが軽減される効果はありますが、それよりもラバーウェイトなどは、ぶつかったときの衝撃を弱めてくれるため、プールなどの設備保護のために使っていることが多いものです。
ダイビングウェイトそのものを持っているダイバーは、ベテランでもあまり多くいません。その理由は、ダイビングウェイトは重いので持ち運びが大変なことや、ダイビングショップや現地サービスではダイビングウェイトのレンタル料を取ることがほとんどないためです。
ただでさえ、飛行機の預け荷物の重量制限が厳しくなっていますし、ダイビングウェイトの購入を薦めるダイビングショップはほとんどないのではないでしょうか。
潜り込んでいるダイバーが、伊豆などへ自分の車でセルフダイビングをする場合には、自分でダイビングウェイトを持っていても良いかもしれません。そんなときに用意するダイビングウェイトを自作することは、モールドという道具と、大量の鉛を用意できれば可能ですが、おすすめすることはできません。
コスト的には、モールドを用意するだけで数万円かかり、大量の鉛を用意することはなかなか難しい上に、高温で鉛を溶かしてモールドに流し込む作業は危険を伴います。商売として、100kg以上作るということであれば別ですが、自作するよりもダイビングウェイトを購入した方が安価な上に、ダイビングウェイトの重さの精度も確かです。
ダイビングウェイトの種類②ウェイトベルト
ダイビングウェイトそのものは持っている必要はありませんが、ウェイトベルトは持っていると快適性が向上します。レンタルのウェイトベルトは、上の写真にあるような1本のひも状のものです。
これにダイビングウェイトを通すのですが、ダイビングウェイトの位置をうまく調整しないと、腰骨に当たって痛かったり、ダイビング中にダイビングウェイトがずれてきて、左右のバランスが悪くなることがあります。
また、太っている人は長さが足りなくて、ダイビングウエイトがつけられなかったり、逆に痩せている人はベルトの長さが余りすぎて、邪魔になってしまったりします。
上の写真のような袋の中にダイビングウェイトを入れるタイプのウェイトベルトであれば、ダイビングウェイトが直接腰に当たらないので、痛みを感じにくくなり、あらかじめ袋の位置を調整しておけば、ダイビングウェイトの位置を調整する必要もなく、ダイビング中にダイビングウェイトが動いてしまって、バランスが悪くなることもありません。自分のウェストサイズに合わせて長さを調整しておけば、長さが足りなくなることも、長すぎて邪魔になることもありません。
ウェイトベルトを短くするときに、余計な部分を切るのですが、切りっぱなしにしておくと、繊維がほつれてきてしまうので、切り口を焼いて固める必要があります。自分で実行する自信がなければ、購入したショップで位置を調整し、ベルトの長さも整えてもらうことを、おすすめします。
ダイビングウェイトの種類③BCDのダイビングウェイト・システム
現在販売されているBCDの多くには、両サイドにダイビングウェイトを入れる機能(ウェイト・システム)が取り入れられています。ものによっては、BCDの後部にダイビングウェイトが入れられる袋がついているものもあります。
両サイドにあるウェイト・システムには、片方に最低2kgはダイビングウェイトを入れられるようになっています。BCDにウェイト・システムがついていると、ポケットの容量が減少してしまうため、従来は敬遠されることがありました。
しかし、現在販売されているBCDは、ウェイト・システムがあったとしても、ポケットの容量が充分確保されている上に、ポケットに入れていくことが多かったライトが小型化されてきたことによって、インストラクターやガイドのように、小物をポケットにたくさん入れる必要がある人以外は、ポケットの容量が足りないということはないでしょう。
BCDにウェイト・システムがついている場合には、ダイビングウェイトが4kgまでの軽量なときには、ベルトは使わずにBCDのウェイト・システムにダイビングウェイトをつけても良いですし、ウェイトベルトを使ってもどちらでも構いません。
ダイビングウェイトが5kgを超えるようなときには、ウェイトベルトに全てのダイビングウェイトをつけると腰に負担がかかるため、分散するためにもBCDのウェイト・システムを併用することをおすすめします。例えば、ダイビングウェイトが6kg必要なときには、ウェイトベルトに4kgとBCDに2kgといったように分散しますが、BCDへのダイビングウェイトは補助的に考えたほうが良いと思います。
その理由は、ベテランになれば問題はなくなりますが、BCDにダイビングウェイトを入れることによって、ウェイトベルトよりも体からダイビングウェイトが離れるため、初心者ダイバーはバランスが取りにくくなるためです。
BCDについているウェイト・システムは、クイックリリースシステムにはなっていますが、ダイビングウェイトを出し入れするのが面倒に感じてしまい、ポケットにダイビングウェイトを入れた方が簡単だとして、ポケットにダイビングウェイトを入れて、潜る人がいます。
ポケットにダイビングウェイトを入れるのは、水中でどうしてもダイビングウェイトが足りなくて、ガイドからダイビングウェイトをもらうときには仕方ないかもしれませんが、通常はポケットにダイビングウェイトを入れるべきではありません。
その理由は、ポケットを開けたときに、ダイビングウェイトが落下する危険性があります。また、もともとBCDのポケットはダイビングウェイトのような重いものを入れることを想定していないため、生地が破れてしまうためです。
BCDの背中にあるウェイト・システムは、アルミタンクを使うときに初心者ダイバーの強い味方になります。アルミタンクは空気が少なくなってくると、水に浮くためダイビングの後半では水面に引っ張られるような感覚になります。
背中の袋にダイビングウェイトを入れておけば、上への力を相殺してくれるので、バランスが取りやすくなります。背中に入れたダイビングウェイトは、いざというときにすぐに外すことができないため、最大でも2kgまでに抑えるようにしてください。
ダイビングウェイトの種類④ウェイトベスト
ドライスーツを着て、アルミタンクを使い、厚いインナーを着て潜るとなると、小柄な人でもダイビングウェイトを6kg以上つけることは珍しくなく、大柄な人では10kgを超えることも少なくありません。
このようにダイビングウェイトが重くなったときには、腰に全てのダイビングウェイトをつけると腰の負担が大きくなりますので、ダイビングウェイトを分散するためにウェイトベストを使用すると快適に潜ることができます。
ウェイトベストには、板状のダイビングウェイトをセットして、衣服のように着るため、体の近くにウェイトがあることから、BCDにダイビングウェイトを入れるよりもバランスが取りやすくなります。ウェイトベストもあくまでも補助的なウェイト・システムとして扱い、最大でも3kg程度までに抑えておきましょう。
ダイビングウェイトの種類⑤アンクルウェイト
ドライスーツで潜るときには、ほぼ確実につけることになるものがアンクルウェイトです。一般的に1つ500gで、両足に1kgのダイビングウェイトをつけることで腰につけるダイビングウェイトを分散することができます。また、ドライスーツからの排気は、上半身を上にする必要があるため、足を下げやすくする効果もあります。
多くのメーカーからアンクルウェイトが販売されていますが、ほとんどは黒一色のアンクルウェイトです。ダイビング中にアンクルウェイトが外れてなくすということはほとんどありませんが、初心者ダイバーは浅場でフィンを脱ぐときに、フィンのバックルと間違えて、アンクルウェイトをはずしてしまうことがあります。
陸上に上がってきたときに足にアンクルウェイトがついていないことに気づいて、エキジット地点に探しにいったときに目立つ色のアンクルウェイトだと、探しやすいといえます。
また、それほどメーカーに選択肢はありませんが、1つ750gのアンクルウェイトも販売されていますので、大柄で脚力のあるダイバーは選んでみても良いでしょう。
ダイビングウェイトのまとめ
ダイビングをする上で、適正ダイビングウェイトで潜ることの重要性を示し、ベルト以外に使えるウェイト・システムを種々紹介してきました。なかなか注目されることが少ないダイビングウェイトですが、快適なダイビングをするためにも、その量や付け方を見直してみてはいかがでしょうか。