一年を通して快適にダイビングをしよう!ドライスーツの魅力を徹底解説

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一年を通して快適にダイビングをしよう!ドライスーツの魅力を徹底解説

スキューバ・ダイビングというと、最低でも3日以上かけて、常夏の南の島やリゾート地で楽しむものと考える人が多いものですが、実際は関東地方のダイバーが集まる伊豆半島では、日帰りでも十分に楽しむことができます。

ダイビングに限らずに、ほとんどのスポーツ系の趣味に当てはまることですが、長期間ブランクが空いてしまうと、せっかく上達したスキルが錆びついてしまい、初心者に逆戻りしてしまいます。

長期間の日程で、高額な費用をかけて、一年に5回も6回も、リゾート地のダイビングツアーに参加することができる人は、ほんの一握りでしょう。

日帰りでも潜ることができる近場の海で、ブランクが空かないように、スキルを錆びつかせないように、定期的に潜りに行くと良いです。

一方、伊豆を例に考えると、1年で最も水温が下がる2月から3月には、水温が14度くらいまで低下するため、ウェットスーツでのダイビングは、寒くて快適に潜ることができません。

インナーとしてフードベストを着用したり、ロクハンと呼ばれる厚みのあるウェットスーツを着たとしたとしても、寒さが軽減されますが、快適かと言われると疑問が残ります。水温が低い時期に潜りに行かないと、ブランクが長くなってしまい、夏前には初心者同然のダイバーに戻ってしまいます。

そこで、冷たい海でも快適に潜ることができるドライスーツがあります。その名の通り体が濡れないため、冬の伊豆でも快適に潜ることができます。ドライスーツを使えば、流氷の下を潜ることさえも可能なのです。

この記事では、寒くても潜りたくなる冬の海の魅力と、ドライスーツの選び方について説明していき、ダイビングのレベルに応じたおすすめのドライスーツを紹介していきます。

1.ドライスーツとは

ドライスーツは、首と手首の部分に肌に密着するシールによって内部に水が入ってこないようにできています。ブーツはドライスーツと一体化しています。

水と空気の比熱(熱の奪われやすさ)を比べると、水の方が空気より20倍熱を奪います。水温20度は、ウェットスーツで潜っているとすぐに震えが来るほどですが、ドライスーツであれば1時間潜っていても寒さを感じないほどです。

伊豆あたりでは、約14度まで水温が下がりますが、ドライスーツであれば気温14度(実際には顔と手が濡れるので体感はもう少し下がりますが)と同じになるので、春頃に軽い運動をしている位なので、それほど寒くないことは予想がつくと思います。

ドライスーツの内部には空気が入っているので、水圧によって空気の体積が増減します。深く潜ると空気が圧縮されるため、体が締め付けられて痛みを感じます。

痛みをなくすためにほとんどのドライスーツには、胸の中央に吸気バルブが取り付けられていて、バルブを操作することによって、シリンダー(タンク)の空気をドライスーツ内部に入れることができます。

また、浮上するとドライスーツ内部の空気が膨張するため、そのままにしていると浮力が増して、どんどん上がってしまいます。そのため、空気を抜くために、主に左肩に排気バルブが取り付けられています。

ウェットスーツとドライスーツの衣替えの水温は、寒さを感じる個人差によって異なってきますが、およそ20度~23度くらいと言われています。

ここでは水温22度を上回ればウェットスーツで潜り、下回ればドライスーツで潜ると仮定すると、伊豆の海では一般的に7月後半から10月中旬までが、ウェットスーツのシーズンということになり、約3ヶ月しかウェットスーツのシーズンがなく、残りの9ヶ月はドライスーツのシーズンということになります。

使える期間がウェットスーツよりも長く、しかも透明度が高くて、コンディションの良いシーズンがドライスーツのシーズンということもあり、ウェットスーツとドライスーツのどちらを購入するか迷っている場合には、ドライスーツを購入することをおすすめします。

2.初心者が選ぶと良いドライスーツ【5つのポイント】

ドライスーツを購入しようと思ったときに、カタログを見たとしても、イメージや値段はわかるけれども、その値段差がなぜ発生しているのかわかりにくく、オプションや付属品もあったりして、どのように選んだらよいか初心者にはわかりません。

ドライスーツは、正しい着方や使い方をレクチャーしてもらったり、洗い方や保管方法を教えてもらわなければならないので、信頼できるダイビングショップを通して購入すると良いです。

ただ、スタッフのおすすめをそのまま選ぶのではなく、以下に示す5つのポイントをメインに、スタッフから説明を聞き、内容を理解した上で購入するドライスーツを決めてください。

また、ドライスーツを製造しているメーカーは、ワールドダイブやMobby’sやSUNFANなどいくつもありますが、国内製造のメーカーに限定して選択するべきです。

その理由は、おすすめするネオプレーンのドライスーツは、ウェットスーツを作るときのように単純にミシンで縫い合わせるのではなく、生地を貫通させないように掬い縫いをしているため、高い技術が必要です。

縫製技術が確かでなければ、縫い目から水没することになってしまうからです。オークションなどで中古品が出品されていることもありますが、サイズが合わないことはもちろん、使用歴がわからないこともあって、水没危険性が高いため、中古のドライスーツに手を出すべきではありません。ファスナーが折れていた場合には、何万円もの修理費が必要になってしまいます。

初心者が選ぶと良いドライスーツ①ネオプレーンorシェル

ドライスーツの種類は大きく分けると、ウェットスーツと同じ生地を使ったネオプレーン・ドライスーツと、ウィンドブレーカーのようなシャカシャカした生地のシェル・ドライスーツ(上の写真)に分かれます。初心者に、おすすめするのは断然ネオプレーンのドライスーツです。

シェル・ドライスーツの利点は縫わずに接着するだけなので、製造が簡単で修理もユーザーができるといった点がありますが、シェル素材そのものに保温性がないため、たくさんのインナーが着られるようにネオプレーンよりも大きく製造しているため、動きにくいマイナス点があります。

実際に伊豆では、そこまで厚いインナーを着ることはないので、潜っているダイバーのほとんどがネオプレーンのドライスーツを着用しています。

初心者が選ぶと良いドライスーツ②フルオーダーor既製サイズ

ドライスーツは中に着るインナーの厚みが変わることもあって、フルオーダーで作ったとしてもある程度余裕を持ったサイズで製造されています。そのため、フルオーダーで作った方が理想的ではあるけれども、極端な体型でなければ既製サイズでも、大きな問題になることはありません。既製サイズでも、首と手首とブーツサイズは、自分のサイズで作ることができます。

ダイビングショップでキャンペーンとして、フルオーダーと既製サイズの値段差が全くないことも多いので、その場合にはフルオーダーを選んだ方がよいことは当然のことです。

初心者が選ぶと良いドライスーツ③表地の選び方

おすすめしているネオプレーンのドライスーツでも、生地の種類がいくつか分かれます。更に生地は表地と裏地に分かれますが、表地には、ネオプレーンという空気を含ませたゴムの表面にジャージを貼ったジャージ素材と、ジャージを貼らずに強度を増すためにコーティング処理をしたラジアル素材の2つがあります。どちらにも利点と欠点がありますので、どちらが絶対的におすすめというのはありません。

ジャージ素材の良い点

安価でカラーがたくさんあり、軽いというところですので、小柄な女性ダイバーで、それほどハードな潜り方をしない人に向いていると言えます。

ラジアル素材の良い点

何よりも丈夫ということで、最近のラジアル素材は以前よりも柔らかくなっているものが多いけれども、ジャージ素材よりも重くて硬いので、たくさん潜る人に向いています。ラジアル素材だけでできているドライスーツはなく、特に動きが多い腕の部分はジャージ素材でできているので、動きやすさには大きな差はありません。

初心者が選ぶと良いドライスーツ④裏地の選び方

ドライスーツの裏地もいくつかありますが、起毛素材か非起毛素材に大きく分かれます。どちらが良いかというと、間違いなく起毛素材が優れています。

起毛素材はメーカーによって呼び名が変わり、ワールドダイブ社ではマルチエラステックスと呼び、Mobby’s社ではエアナップと呼んでいます。ただし、起毛素材は値段が高く、定価ベースでは同じモデルでも起毛か非起毛で\40,000ほどの差があります。

予算が許せば、起毛素材を使ったドライスーツを選んだほうが良いですが、予算が足りなければ、伊豆で潜る分には非起毛でも良いかと思います。非起毛でも最近では、インナーを1枚多く着れば、暖かさは確保することができます。

初心者が選ぶと良いドライスーツ⑤(その他のインナーやフードなどの持ち物)

ドライスーツ単品を購入しただけでは、快適なダイビングをすることができません。ドライスーツを着ていても、濡れることになる頭と手を保温するためには、フードと厚みがあって、生地から水が入ってこないウィンター・グローブの2つは、快適に冬の海を潜るときには必要不可欠なものです。

フードにも裏地が起毛素材のものもありますが、伊豆で潜る分には頭を覆っていれば十分なので、予算次第で起毛か非起毛を選べばよいでしょう。

それに初心者ダイバーには必要なものとしては、アンクルウェイトがあります。一般的に片足に500gのウエイトをつけることによって、足が浮いてしまうのを防ぎます。上級者になれば、アンクルウェイトはなくても問題なく潜ることはできますし、ゴム製の重めのフィンを使うことによって、足を下げ気味にしておくことができます。

また穴が空かないように、ファスナーが折れないように別管理で持ち運びができるようにドライスーツを入れるためのドライバッグも持っていた方がよいでしょう。

ここまでは、初心者ダイバーは必ず用意した方が良いものを紹介しましたが、これ以降に紹介するものは必ずしも購入する必要がなく、必要な場合でもダイビングショップでわざわざ購入しなくても良いものです。

ドライスーツには、主に左肩のところに排気バルブが取り付けられていますが、オプションで手首や足首に排気バルブを取り付けることができます。

初心者ダイバーは、肩からの排気が難しい人も多いので、手首にオプションで排気バルブをつけるのは良いと思います。ただし、あまりにバルブを付けると砂が噛んで水没の原因となるので、足首までは取り付けることはおすすめしません。

ドライスーツの内部に着用するインナーについても、ダイビング専用の高価なインナーが販売されていますが、伊豆で潜るにはユニクロやしまむらのような衣料品店で購入できる安価なインナーで充分代用ができます。

3.冬のダイビングの魅力【5選】

ブランクを作らないためとはいえ、わざわざ寒い日に水温の低い海に潜るのは、気が進まないと思う人がいるかもしれませんが、冬の海にはその時期にしかない楽しみがあるのです。

その楽しみを味わうために、あえて冬を好んで潜りにいくダイバーも多いのです。そんな冬の海の魅力を、特に関東在住のダイバーのホームグラウンドと言える、伊豆半島を例にしてまとめてみました。

冬のダイビングの魅力①抜群の透明度

伊豆の海には、陸と同じ様に四季があります。水温だけでなく、透明度に関しても一年でアップダウンがあり、一般的には秋ごろから透明度があがり、真冬が最も透明度が高い時期になります。逆に春は春濁りと呼ばれるプランクトンの発生による濁りや、梅雨から夏は大雨による濁った川の水の流入によって、透明度が悪くなることが多くなっています。

冬の透明度がよいときには、透明度が30mとなることもあり、南国リゾートに負けない綺麗さになることも珍しくありません。

冬のダイビングの魅力②頻繁に見られる大物や深海魚

伊豆の海は、夏から秋に書けてはイワシやキビナゴなどの小魚の群れが増え、それを捕食するために、カンパチやブリなどの回遊魚が増えてと、魚影が非常に濃いのが特徴です。

冬になり、小魚のエサになるプランクトンが減ってくると、小魚の群れが少なくなり、回遊魚も減ってきて、冬になると魚が少なくなってきてしまいます。

しかし、冬になると増えてくるのが、カスザメやドチザメといったサメ類が、頻繁に目撃されるようになります。サメはあちこちに動くので、どこに出現するかは確実に知ることができませんが、透明度の高い時期なので、発見は比較的容易です。

そして、深い海と浅い海の水温差が少なくなる冬は、普段は深場に生息しているキアンコウやマトウダイといった、深海魚がダイビングで潜れる浅いところまで上がってきます。深海魚はかわいいとはお世辞にも言うことはできませんが、そのぶさいくさがダイバーの間で人気になっています。

冬のダイビングの魅力③人気のウミウシが大発生

ダイバーに人気になっているウミウシが多くなるのは、冬から春のドライスーツで潜る時期です。夏場にもウミウシはいることはいますが、ウミウシのエサになるミルなどの海藻や、コケムシやヒドロ虫は水温が下がってこないと増えてきません。

11月頃からウミウシは多くなりはじめ、真冬はやや数が減りますが、3月頃からまた増え始めて、5月頃になると数を増やしたウミウシのサイズも大きくなり、観察がしやすくなります。

5月は気温がだいぶ上がってきていますが、水温は冬場とほとんど変わらないのでドライスーツで潜ったほうが圧倒的に快適です。

冬のダイビングの魅力④海も陸も道も空いている

夏場は、日本全国が観光シーズンで、伊豆半島は関東地方や中部地方からの海水浴客が多く集まる場所なので、どうしても混雑します。伊豆半島の陸地はほとんどが山地のため、道路の本数が少なくて、数少ない道路に自動車が集中するため、週末は大渋滞を引き起こしています。

また、普段から伊豆半島で潜っているダイバーは、一年中同じように潜りにいっています。しかし、ダイビングを始めようとする人や、ダイビングを初めたばかりの人は、海といえば夏に行くところと考えがちなので、その人たちが増える分ダイビングポイントも混雑します。

冬場(河津桜のシーズンは除く)は、観光客もダイバーの数も夏に比べると、減少するため、行き帰りの道路もダイビングポイントも混雑することなく、快適に潜ることができます。

冬のダイビングの魅力⑤安定した海況

ダイビングは波が高いと、ビーチダイビングもボートダイビングも行うのが、困難になります。波は風によって引き起こされますが、波の大きさは単純に風の強さだけでは決まらず、風が吹いてくる方向によって変わってきます。例えば、西風が強く吹いたとしても、海が東を向いている場合には、波はほとんど起きません。

伊豆半島は、北側に陸地の本州があり、南側に太平洋があるため、南風が多い夏に波が立ちやすくなります。また、太平洋上に台風があるときには、ウネリが伝わってくるため、見た目は穏やかそうに見えても、ダイビングをするときには大きな影響を受けます。

一方、秋や春の天気が良いときには北東風が吹きやすいため、西伊豆側が穏やかになり、冬は北西風が多くなるため、東伊豆が穏やかになり、台風もほとんど発生しないので、穏やかなコンディションの良い海に潜れる確率が高くなるのです。

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4.おすすめのドライスーツ

ドライスーツは、流氷の海から沖縄の冬場の海まで、使うことができますが、ここでは主に伊豆半島や、紀伊半島をメインで潜るダイバーに、おすすめのドライスーツを紹介します。

ドライスーツには、ウェットスーツと同じ素材を使ったネオプレーン・ドライスーツと、ウィンドブレーカーのような素材を使ったシェル・ドライスーツがあります。初心者はもちろん、上級者であっても、最低水温が14度を割る程度の伊豆半島あたりで潜るのであれば、ネオプレーン・ドライスーツで、生地の厚みは3.5mmをおすすめします。

また、信頼できる吸排気バルブ(アポロかダイブウェイズなら問題なし)が使われていることは重要です。国内ドライスーツメーカーの多くは現在アポロのバルブを使用しています。

一般的に排気バルブは肩の部分についていますが、ドライスーツに慣れていないと肩から空気が抜けづらいため、手首にバルブをつけることをおすすめします。リストバルブは、メインバルブを手首に移動することもありますが、多くの場合メインバルブよりも小型のバルブを追加することになります。

フットバルブが基本装備だったり、オプションでつけることができたりしますが、フットバルブはあまりおすすめできません。バルブの数が増えれば増えるほど(一気に2つ増えます!)、水没の可能性が高くなり、特に足はどこかにぶつけたり、砂がかみやすく、手首や肩のバルブよりも水没しやすいのです。

ネオプレーンのドライスーツの製造は、3.5mmの生地の2mmまで針を通す「すくい縫い」という高い技術を必要とします。そのため、縫製技術で世界No.1を争う、ワールドダイブか、Mobby’sの2つのメーカーがおすすめです。

Mobby’sのドライスーツはネットで扱っていないため、紹介するドライスーツはワールドダイブのものになりますが、同じクラスのものが、ほぼ同じ価格帯でMobby’sからも販売されているので、ネットではなくダイビングショップでドライスーツを購入するときには、ワールドダイブでもMobby’sでもお好みで選んでください。

ドライスーツをダイビングショップで購入するときには、30箇所以上を採寸して、採寸結果でフルオーダーになるか、既製サイズになるかが決まります。既製サイズであっても、手首と首のサイズ、およびブーツのサイズはオーダーとなります。

ネットでは、ドライスーツを購入しづらいと思いがちですが、自分のおおよそのサイズがわかっていれば、ネットで購入することは十分可能です。ネットでドライスーツを購入するときには、フルオーダーでの購入は、基本的にできないので、既製サイズから選んで、生地の色・手首&首&ブーツサイズを指定して注文します。

ワールドダイブのドライスーツの既製サイズは、男性で22サイズ、女性で21サイズあり、他のメーカーのドライスーツより、2倍以上多いサイズ展開があります。他メーカーでは、SサイズやMサイズなど、7サイズほどしかありませんが、ワールドダイブのドライスーツは、MサイズでもY体、A体、L体など取り揃えていますので、ネットで注文しやすいのです。

それでは、ネットで注文できる、おすすめのドライスーツを紹介していきます。

たっぷり潜るダイバーにおすすめのドライスーツ

アクティブに潜るダイバーには、耐久性が高いラジアル素材を使ったドライスーツがおすすめです。

ドライスーツ①ワールドダイブ XDR10

ワールドダイブでラジアル素材を使ったドライスーツは他にもあるので、ラジアルの使用割合や、デザインで他のモデルを選んでもOKです。裏地も温かい起毛素材を使っていて、リストバルブも標準装備です。

ワールドダイブは、毎年8月になると、限定ドライスーツの販売がスタートします。カタログに記載されているモデルよりも、同じ機能なのに価格がお得になるので、狙ってみる価値があります。

Mobby’sではシールドマックスドライが、ワールドダイブのラジアルモデルと同等クラスになります。また、Mobby’sでも、毎年8月頃から限定ドライスーツを販売していて、よりコストパフォーマンスの良いドライスーツが登場します。

寒がりの女性ダイバーにおすすめのドライスーツ

冷え性の女性は、温かい裏地の起毛素材は欠かせません。表地は柔らかくて、軽いジャージ素材が良いと思います。また、ワールドダイブやMobby’sのドライスーツは、カットパターンは決まっていますが、カラーは自分の好きなように決めることができます。最近ではプリント柄の生地もあり、よりスタイリッシュなドライスーツが楽しめます。

ドライスーツ②ワールドダイブ DCD4

ワールドダイブで、プリント柄を使っているドライスーツは、このDCD4だけでなく、DCD12もあり、デザインが違うだけで機能も価格も同じなので、お好みのデザインの方を選んでください。

このドライスーツは、裏地を起毛(ME:マルチエラステックス)と非起毛(F:リプレッシュP)で選択することができますが、価格は上がりますが、起毛素材を選ぶことを忘れずに。また、ドライスーツに慣れていない場合には、リストバルブが標準装備になっていないので、オプションで追加した方がよいでしょう。

リーズナブルだけど快適に潜りたいダイバーにおすすめのドライスーツ

裏地に起毛素材を使うと、定価で4万円以上上がってしまいます。しかし、非起毛の裏地であっても伊豆半島あたりであれば、インナーを調整すれば寒さで震えることなく、問題なく潜ることができます。表地もラジアル素材を使うと価格があがってしまうので、必然的にジャージ素材となります。

ドライスーツ③ワールドダイブ ALD67

表地はジャージで、裏地は非起毛と価格を抑えたとしても、水没してしまっては元も子もありません。ワールドダイブのエントリーモデルであるALD67(ADH68もデザインが違うだけで機能は同じ)は、上級モデルと同じ工場で、同じ縫製技術を使って作られているので、安心して冬の海に潜れます。もちろん、生地の色は、自分の好きに選ぶことができます。

このドライスーツには、リストバルブがついていないので、初心者ダイバーはオプションでリストバルブを追加した方が良いと思います。

ワールドダイブで最も安いADL73Rは、別工場で作られている、ドライスーツ生地ではなく、ウェットスーツと同じ生地を使ったドライスーツなので、おすすめすることはできません。

とにかく丈夫なドライスーツ

ラジアル素材を使ったドライスーツは、丈夫なラジアルの箇所はピンホールが開くことは、ほとんどありません。ラジアルのドライスーツを使っていて、最も水没しやすい箇所は、股間部分なのです。

フィンキックをしていると、股間の部分の生地が大きくひっぱられて、徐々に縫い目が広がり、最終的に裏まで穴があいてしまい、水没の原因となります。普通のピンホールであれば、パッチを貼ることで、修理に出さずに自分で修理することは可能ですが、縫い目の部分の水没は修理に出すしかありません。

ドライスーツ④ZERO K’sプロ

全身ラジアルで、ピンホールの心配がない上に、縫い目が一切ないため、縫い目からの水没の心配もありません。縫い目がないので、縫製技術も関係ありません。抜群の耐久性を誇るので、毎日潜るような現地ガイドが好んで使用しています。

ZEROのドライスーツは、あまり取り扱っているショップが多くなく、やや特殊な使い方をするものが多いですが、丈夫が一番というベテランダイバーに、おすすめできるドライスーツです。

ドライスーツのまとめ

冬の海の魅力やドライスーツの選び方などを説明しましたが、理解していただけましたでしょうか。初心者にはドライスーツでのダイビングは難しいと思っていた人も、体験してみるとウェットスーツとほとんど変わらずに潜れるし、きれいな海で寒さや混雑といったストレスを感じないで潜ることができます。

レンタルのドライスーツを用意しているダイビングショップもあります。しかし、快適さという意味だけでなく、水没の危険性も少なくなるため、購入するのに費用はかかりますが、自分のドライスーツをゲットしてみてください。ドライスーツは、ウェットスーツよりも寿命は長く、使える期間も長いので、1年を通してダイビングを楽しんでいき、益々スキルを上達させていってください。

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