何から始めれば良いかわからない!?初心者のためのスキューバダイビングの始め方

1.スキューバダイビングって何?

初めての方へ。スキューバダイビングを聞いてどんなことがイメージできますか?
スキューバダイビングはどんな方でも簡単に楽しめるスポーツです。

スキューバダイビングとは、空気を詰めたタンクを背負って海の中ををダイビングするマリンスポーツのことです。

ディズニー映画に登場するニモや水族館の魚たちなど、いつか綺麗な海の中を自由に泳いでみたい!そんな思いを叶えてくれるのがスキューバダイビングです。

潜る場所によって様々な地形や海の透明度の違いがあり、カラフルな魚たち、可愛いウミウシ、ウミガメやマンタ、時にはジンベイザメなどの大型の生物との出会いまで、美しい水中の世界を楽しむことができます。

スキューバダイビングの良いところは、10歳以上であれば、年齢・性別に関係なく始めることができ、経験やレベルに合わせたダイビングスタイルがあるため、生涯スポーツとしても楽しまれています。

しかし、実際にスキューバダイビングを始めようと考えた時、普段入ることのない水中世界のため何から始めたら良いのかわからないのが正直なところだと思います。水中世界は未知の世界です。そこで、今回はスキューバダイビングを始める際に、どのようなことを考えたら良いのかをご説明します。

当たり前のことですが、水中世界では息ができません。そのため、空気の入った専用のタンクと特殊な器材が必要になります。重そうなタンクを背負い、足にヒレをつけて、海に潜っていく姿をTVや動画などから、イメージされている方も多いと思います。

実際に器材を使おうとしても難しそう・・・。そんな悩みからダイビングを始めることに躊躇してしまう方も多いと思います。答えはシンプルです。ダイビング器材の使い方を覚えて、潜ることに慣れれば良いのです。

2.この夏ダイビングライセンスを取ろう!

近年、SNS、Youtubeなどで、水中写真や動画をよく見かけるようになってきました。青い海、カラフルな魚たち、無重力のような世界。大自然の魅力を身体全体で感じる水中世界に、足を踏み入れてみたい!

でも、どうやって?どれくらいの期間がかかるの?お金はどれくらかかるの?今回はそんなダイビングライセンスの取り方についてご紹介していきます。

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ダイビングライセンスは水中世界に入るための、パスポートのような存在です。ダイビングライセンスを取得すると、世界中の海に潜ることができ、旅行先の楽しみ方も変わります。

※ダイビングライセンスには様々な指導団体があり、同等のカリキュラムといえど団体ごとに微妙な違いがある場合があります。今回は世界最大のダイビング教育機関「PADI」を参考にさせて頂きます。

3.ダイビングライセンスを取得するための必要な期間・費用は?

〇期間について

よし、ダイビングライセンスを取ってみよう!と思っても1日で取得できるものではありません。
期間は3〜5日かかるのが基本です。3日ほどで取得できるお店は、教材の事前送付や、デジタル教材などで事前学習を済ませた状態からのスタートとなる場合がほとんどです。

大きく分けると、3つのセクションでの進行になります。
学科講習
プール講習(足のつく波の立たない環境なら海でも可)
海洋講習

◯学科講習について

学科講習では、水圧における物体の変化などといった物理的なものから、スキューバダイビングのルールやマナーそして天候や海況についてなど多岐に渡った内容を学びます。DVDも教材のひとつにありますので、文章だけではイメージのつかない部分も安心です。

事前学習に必要な時間は、あくまでも目安ですがDVDが約3時間、マニュアルについては5章のセクションに分かれており、一章30〜40分とすると約3時間、合計6時間程といったところでしょうか、1日1時間の勉強時間と考えても余裕を持って10日ほどの事前学習期間を設けることをお勧めします。

〇プール講習(限定水域講習)

限定水域講習では、30種類以上のスキルトレーニング、300メートルのスノーケルスイム、10分間の浮き身などの実技トレーニングを行います。トレーニングの内容はタイミング機材の組み立て方やトラブルの対処方法などを学びます。

トラブルとはマスクの中に水が入ってしまった時、呼吸器具が外れてしまった時、空気がなくなってしまった時、などの対処法を実際にシュミレーションをし、学んでいきます。

トラブルを未然に防ぐと言うことが大前提にありますが、実際に起きてしまったときに慌てないように練習を行います。足のつく範囲でのトレーニングの後、4〜5m程の深い深度でもトレーニングを行います。

丸一日かけて、翌日の海洋実習に向けての準備をしていきます。

〇海洋実習

海で行う海洋実習は基本的に二日間で4回のスキューバダイビングを行います。限定水域の講習で学んだスキルを、実際に海洋環境で反復練習をしていきます現実的にスキューバダイビングの中で使用するものとして、スキルトレーニングを行っていきます。

プールとは違い、流れがある環境になるの、難易度が少し上がりますが、講習を実施しているエリアでも、生き物がたくさん見られ、余裕が出てくると、さらにダイビングの楽しみを感じることができます。

スキルをしっかり身に付けて、一人前のダイバーになっていきましょう。

〇費用について

費用については意外と様々で、4万円代~8万円代と幅があります。日程がどれくらいかかるのか、コース料金にどこまでの費用が含まれているのか、というあたりで大きく変わってきます。

主に教材費、申請費用、コース中のレンタル器材代、プールや海域の施設使用料などです。宿泊費用が含まれた合計金額が、提示されている場合やお店によっては器材の購入が必要なところもあるそうです。

ダイビングライセンスを取得した後、集中的に潜ったり、定期的にスキューバダイビングをする方もいますし、海外のリゾートのみでのダイバーやダイビングライセンスを取得したけど、仕事が忙しくて潜りに行けていないなど、沢山のダイバーがいます。

そのため、ダイビングライセンスの取得はインターネットなどで情報を収集し、値段を安く済ませましょう。大手のダイビングライセンス取得コースが充実している場所もあれば、現地の少人数制のお店で密に教えてもらえる場合もあります。

また、筆者は、最初から器材の購入は必要ないと考えております。器材の購入はスキューバダイビングに慣れてきたり、定期的に行くようになってからで良いと思います。目安としては合計30ダイブぐらいするようになったら、値段の安い軽器材をセットでお得に購入するのが良いと思います。

4.ダイビングライセンスは、どこで取得できるの?

〇王道の伊豆!

ダイビングライセンスを取得するコースの開催といえば、日本で一番多いのが伊豆の海でしょう。国内ダイビングの歴史もあり、施設や充実しているポイントが多く、都内からのアクセスも良いので人気があります。

四季によって様々な表情を見せる伊豆の海は、ダイビング雑誌やWEBマガジンなどで特集されることも多く、選択肢が多くて困っちゃいますね。伊豆の中でも特にダイビングショップが多いのが、東伊豆のエリアです。

〇ダイビングライセンス取得&旅行!沖縄

沖縄は世界でも有数のダイビングサービスの激戦区。 旅行+α感覚でダイビングライセンスを取得する方が多いです。やっぱりマリンレジャーは南の島でしょ!という方にはオススメです。青い海、白い砂、南国リゾートが待っています。

〇さらに時間にもお金にも余裕がある、なんて人は海外で取得!

指導団体は国際的な組織なので、世界中の様々な場所でダイビングライセンスが取得できます。アジア圏のリゾートではコース費用自体は、日本と比べて安いところもありますね。

ちなみに、筆者はタイのプーケットで日本人経営のダイビングショップ「ほうぼう屋」で取得しました。タイの通貨バーツが、当時の日本円と比べて安く、綺麗な海に憧れがあったためです。

〇生活圏内にダイビングショップ!都市型ダイビングサービスでの取得

皆さんも街中にあるダイビングショップを見た事があるのではないでしょうか。いわゆる都市型ダイビングショップと呼ばれるスタイルです。

学科やプール講習をショップや近隣施設で行い、海洋実習では伊豆へ。というような形でコースを開催しているお店もあります。仕事帰りにふらっと寄り、不安なことも相談しやすいのでお忙しい方にオススメです。

5.ダイビングライセンスの種類にはどんなものがあるの?

スキューバダイビングのライセンスにはレベルがあります。行きたい海、してみたいダイビングによっては、高度なトレーニングと経験が求められる場合もあります。

では、ダイビングライセンスの種類について、説明していきます。

〇まずはオープンウォーターダイバーに

オープンウォーターダイバーとは、まず「スキューバダイビングができる」という1番最初の資格です。上記で記載したような期間やトレーニングを経て、最初に取得するのがオープン・ウォーター・ダイバーです。この資格があると推奨最大水深18mより、浅いエリアでのダイビングを楽しむ事が出来ます。

スキューバダイビングの基本的なスキルを身に付けるだけでなく、潜水計画の立て方、海況の判断、トラブルを回避する方法など、安全にダイビングを楽しむための技術を身に付けます。

〇アドバンスを取ってさらにダイビングエリアを広げる

オープンウォーターダイバーの次のレベルが、アドバンスド・オープン・ウォーター・ダイバーです。

スキューバダイビングの楽しみ方がぐっと広がります。熟練のダイバーや趣味でスキューバダイビングを長く続けている方に、最も多いダイビングライセンスではないかと感じています。アドバンスまで取得すれば、アドバンス以上でのみ受け入れ可能な海にもスキューバダイビングをすることができます。

大きな違いはコース内のトレーニングで18mを大きく越える深い深度でのスキューバダイビングを経験し、推奨最大水深30mまでのスキューバダイビングが可能にあります。水中写真の撮り方や魚の名前の覚え方などのコースがあります。また、ディープダイビングのコースを受講すると、最大40mまで潜れるようになります。

アドバンスのライセンスは単発で取得するのも良いですが、オープンウォーターとセットで提供しているショップも多く、セットで受講する方が、後々、ダイビングライセンス取得の料金が安く済んだ!ということも多いです。時間に余裕のある方は検討してみるのもおすすめです。

オープンウォーターダイバーと比べて、一歩踏み込んだ内容となっており、活動的なダイバーは殆どの方が取得されます。

〇ダイビングのリスクとしっかり向き合う!レスキューダイバー!

レスキュー・ダイバーコースでは、スキューバダイビング中に事故が起きてしまった時の対処法などを学びます。「こんなところに気をつけないといけない」と、スキューバダイビングを行う上での注意点にしっかり向き合う事で、チームの中でも重要な役割をもつダイバーになっていく資格です。

このコースを取得すると、水中でも余裕を持ってスキューバダイビングを楽しむことができるようになります。アドバンスの時と比べてスキューバダイビングに対する姿勢が変わるため、本格的にスキューバダイビングをやっていこう!という気持ちや仲間と潜る時に頼れる存在になりたいと思える方は取得すると良いでしょう。

〇そしてダイビングのプロへ、ダイブマスターコース

ダイブマスターとは、それこそスキューバダイビングのマスターです。この資格以上からは保険に加入し、ダイビングライセンスをもつダイバーを引率し、プロとして報酬を得ることができるようになります。様々なトレーニングを乗り越えるのは大変ですが、海の魅力を感じる側から伝える側になるわけです。

スキューバダイビングを仕事にしていない方でもダイブマスターを取得している方は大勢います。スキューバダイビングをする上で自分に自信が持て、仲間と一緒に潜る時のリーダーシップが取れるようになります。

〇ついに指導者へ、インストラクターコース

スキューバダイビングのインストラクターになると、ライセンスを持っていない人を海の中へ連れていく事が出来るようになります。体験ダイビングやオープンウォーターダイバーの認定を行い、海と人を繋ぐ立場になります。

細かく分けるとまだまだありますが、主要な資格はこんな感じです。スキューバダイビングは年齢関わらず楽しむ事ができる、マリンスポーツです。

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6.新しい生活。ダイビングライフの始まり

10代から70代までのダイバーにお会いした経験があります。スキューバダイビングを始めることは単に趣味が一つ増えるというよりも、スキューバダイビングを中心としたライフスタイルが始まるかもしれません。それほど、海の世界は魅力が大きいものです。

ダイビングライセンスを取得し、スキューバダイビングを始めることは、新しい世界へのパスポートを取得したと言えるでしょう。水中世界を堪能し、魚たち、哺乳類と触れあえる体験ができるのはスキューバダイビングの特権です。

初心者のためのスキューバダイビングの始め方まとめ

ダイバーになると行ってみたい海や離島が増えていきます。美しいサンゴ礁の海、ジンベイザメのような巨大な魚、イワシの竜巻のような流れ、戦争で水中に沈んだ沈船、淡水の川でのリバーダイビングなど、興味の尽きない体験が出来ます。

グルメや観光も旅行の醍醐味ですが、旅行の最中にダイビングを入れることによって、夜ご飯のダイビング談義も面白いものです。ダイビングを経験し、日々がより豊かになる人が増えてくれると嬉しいです。

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