亜熱帯の秘境!西表島おすすめダイビングスポット4選

西表島は、石垣島から高速船で約1時間の場所にあります。到着先が上原港か大原港かで時間に多少の違いはありますが、おおむね1時間ぐらいと考えておいて良いでしょう。

島のほとんどは密林で、秘境と呼ばれるのも納得できます。マリンスポーツ以外でも亜熱帯特有の密林の中を探検気分で探索したり、カヌーで川を上っていったりと様々な楽しみ方があります。

滝巡りも楽しいですし、シーズン限定ですが、日の出前から船で「サガリバナ」を見に行くのも面白いです。特に落下したサガリバナが川面に浮かんでいる風景は感動します。

ダイビングポイントも多くあります。ダイナミックで大物がガンガン登場するポイントから、マニアックな生物がいっぱいのマクロポイントまで、あらゆるダイビングが楽しめます。

石垣島からでも西表の海にツアーで来ることも珍しくはありませんが、やはり西表島に宿泊するのが1番だと思います。やはり現地ガイドさんが、1番旬な情報を持っています。

また、民宿や宿泊先を併設しているショップもありますので、ダイビング中はもちろん、夜のログ付けまで泡盛を飲みながら、一緒に盛り上げるのもまた楽しいです。

そこで今回は、西表島の4つのダイビングエリアの面白さを、写真をお見せしながらお届けします。

西表島おすすめダイビングスポット①仲の神島エリア

ダイバーなら1度は聞いたことがあるであろう、憧れのポイントの1つです。ライセンスを取得したとき、「神島は絶対行ってみたいポイント」だと思っていました。西表の南側に位置する島で、海を渡らなければならず、なかなか行けるタイミングが合わなかったです。

当たれば大物がガンガン登場します。写真のイソマグロも編隊を組んでやってきました。しかもでかい!丸々としています。表現がいいかわかりませんが、大きな魚雷がやってくる感じです。

他にもバラクーダーやギンガメアジ、カスミアジ等の群れが見れます。大物に憧れ、迫力あるシーンを見たい方にはおすすめするポイントですが、時に潮の流れは強烈です。

ガイドさんが大丈夫だと判断しても、それは「上級者ならいける」くらいで考えた方がいいでしょう。初心者の方なら、あっという間にエアーがなくなることもありえますので、経験を積まれてから潜る方が楽しめます。

西表島おすすめダイビングスポット②鹿川

鹿川は主に冬場に潜ることが多い、島の南側に位置する場所です。冬場には「中の瀬」というポイントでは高確率でマンタに出会えます。サンゴも綺麗ですし、写真のようにウミガメに出会えることもあります。

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また、「落水」というポイントでは、沢山のウミウチワやイソバナを見ることができる癒しの水中風景が見られます。青い海の中に、多くの赤いウチワ類が見られるのは圧巻で、ワイド系の写真ポイントとしても良いところです。

しかし、同時に潮通しのいい場所だということですので、時に潮が速く流れることも知っておいて欲しいです。

流れも少なく、ゆっくりできるポイントとして「沈船」があります。船の原型は全く見られず、鉄の塊だけですが、そこが漁礁の役割を果たし、小魚が多く群れ、それを捕食しに肉食系の魚や、時に回遊魚が入ってきます。砂地の穏やかなポイントですので、初心者から十分楽しめます。

ここでじっくりフィッシュウォッチングをしてみてはいかがでしょうか。沈船だけでなく周囲は砂地ですので様々な生物を見ることができるのです。私が潜ったときは「キカモヨウウミウシ」がのんびり砂地をお散歩中でした。

ウツボと言えば恐ろしい顔をイメージする方も多いかもしれませんが、この「サビウツボ」はかわいらしくて、怖さを感じません。

ダイビング初心者だけでなく、フィッシュウォッチング初心者にもおすすめのポイントです。かわいい魚たちとたくさんご対面してほしいです。

西表島おすすめダイビングスポット③船浮周辺

西表島と言えば珍しい生物を見たり、カメラで撮影したりすることも大きな楽しみの1つですね。大物よりも小さな生物を沢山見たいし、写したいというダイバーも大勢訪れます。

新種のハゼの和名に、発見者であるショップオーナーの名前の一部が含まれている有名なショップも、このエリアにはよく行かれています。それだけ様々な未知の生物が沢山発見されているのも西表島の特徴です。

このように、マニアックなダイバーが好むエリアがここ船浮です。ポイントは多くあり、どのポイントも何が飛び出すかわからない面白さや、ワクワク感がこのエリアにはあります。

写真の「ギンガハゼ」もこの海域には多く住んでいます。石垣では少ないのに、西表島ではけっこうな個体数を見ることができます。写真は黄色の個体ですが、色違いの個体もいるので、観察してみても面白いと思います。

また、自然の生態系を間近に感じられる機会があります。魚が多い分、シャッターチャンスも多く訪れます。その1つに捕食シーンがあります。

エソが魚を捕まえたシーンですが、意外に撮りにくいものです。グロテスクな光景ですがこれも自然です。こうした捕食だけでなく、産卵や抱卵、クリーニングといったシーンも数多く見ることができるのも、この海の魅力だと思います。

魚以外も抱卵をしています。写真の「キンチャクガニ」は護身の為にハサミにイソギンチャクを持ち、敵が来たら振り回す習性を持っています。NHKのテレビでも紹介されていました。イソギンチャクを振り回す姿が「チアガール」を連想させますよ。おなかにたくさんの卵を抱えていました。

何とものんびりしたシーンですが、まるで森林浴をしているような風景も見られることがあります。砂地に住むミナミホタテウミヘビがまるでくつろいでいるかのようです。

サンゴのポリプの間を見ると、ペアでくつろいでいたエビを見つけました。「バブルコーラルシュリンプ」です。顔がバイキングみたいに見えますね。

このエビも卵をお腹に抱えているようです。西表の海で一生懸命生きているのです。いろんなシーンを見てほしいです。

船浮の海と言えば、ニシキテグリとこのマンジュウイシモチが有名です。汽水域に住んでいるので、どうしても透明度は良くありませんし、基本サンゴの間で動き回っているので、写すのはかなり大変です。サンゴから一瞬出てきたところを写すしかありません。写せなくても、とてもかわいい魚ですので、ぜひ見てほしいです。

他にもいろいろな魚を見せてもらいました。宝探し感覚で、探してみたり、写したりしてみてほしいエリアです。

西表島おすすめダイビングスポット④島の北側(バラス島周辺、鳩間島方面)

一般的に「西表島ダイビング」と言えば、このエリアを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?サンゴの死骸でできたバラス島周辺にはダイビングポイントが点在し、特に夏場は南風の島陰になることから、多くのダイバーでにぎわいます。

西表島らしく透明度がよく、カラフルな魚がいっぱいいて、サンゴもきれいという海がこのエリアの全面に広がっています。バラス周辺では、体験ダイビングも盛んに行われていますので、まだ潜ったことがない方は、ここでデビューするのもいいと思います。

ポイントもバリエーションに富んでいます。お花畑のようにカラフルなサンゴ礁が広がっている場所もいくつかあります。特にエダサンゴの群落は圧巻です。

その上をのんびり泳ぐだけで、癒し効果が得られます。サンゴの間には写真のようなクマノミ類も多く見られます。サンゴを折らないように中性浮力をとって見てほしいです。

また、西表島の北側にある鳩間島も透明度の良い海が広がっています。東側にはびっしりとサンゴ礁が広がり、その上をノコギリダイの大きな群れがのんびり泳いでいます。

とても浅い場所にいるので太陽の差し込みとマッチすると、これぞ沖縄的な風景が見られます。ウェイトは少し重めにして、浮き上がらないようにしてください。

おすすめのポイントは、鳩間の北側にある「ラビリンス」と呼ばれているところです。

正午ごろ、太陽が高くなると、岩の切れ間から太陽の光が幻想的に差し込むのがとてもきれいです。周辺かガレ場と岩場になっていて、よく探すとウミウシが沢山います。ワイドもマクロも両方楽しめるすごいポイントです。

ちょうど西表北側のエリアで、ニシキフウライウオが出てきて、それがとても綺麗だったのを思い出しました。やはり西表の海のポテンシャルはすごいですね。

西表島おすすめダイビングスポットのまとめ

西表島の4つのエリア別のダイビングについてまとめてみました。

実はもう1か所、小浜島と西表島の間にもエリアがあります。一時期は「マンタウェイ」とも呼ばれた「ヨナラ水道」があるエリアです。
「ヨナラでなければマンタではない」という人もいたぐらいで、マンタ=ヨナラというイメージが強かった場所です。

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しかし、一時期マンタが出なくなりましたが、復活してきているようです。近年、西表島から行くことのできる新しいマンタポイントも発見されたようです。

ちなみに、ヨナラでは砂地の上でマンタに遭遇できるチャンスが多いです。背景が白く写りますので、写真映えするのです。水深はやや深めですが、おすすめなポイントの1つです。特にドリフトでヨナラを潜ったときは、ウミガメやらサメやらマンタも数枚出るなど大興奮だったのをよく覚えています。

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マンタ以外でも、「日本庭園」と呼ばれる砂地とイソバナがとてもきれいなポイントがあるなど魅力は満載です。もう少しマンタ以外でも潜り込めたときはお伝えしたいと思っています。

夜は浜辺から石垣島の夜景を眺めたり、満天の星空を見上げたりしながら、スロータイムを満喫できるのも西表島の楽しみ方です。石垣島市街地ショップから、ダイビング旅の参考になれば嬉しいです。

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